【人】 天原 珠月[牛モモ肉はローストビーフになるのだろう。 自分自身の料理の腕は、美容師として忙しく働く母の代わりに簡単な料理をどうにか作ってきた程度だが、小さい頃から幼馴染の店に入り浸っていた――客でもないくせに、邪魔になりにくい観葉植物に隠れた端っこの席でジュースを飲みながら、彼が店を手伝う様子をよく眺めていた――ので知識はそれなりにあった。 どんなソースが用意されているのかも楽しみ。 料理に関してぬかりのない幼馴染ならば、とろみのある美しいソースを作り上げてあるのだろうから。] どれからって言われると迷うじゃん……。 [むむ、と唸って幼馴染にお任せする。>>399] すごい、豪華だね。 ホタテにバター醤油ってなんでこんな合うんだろ? [幼馴染の食材の焼き加減は何より信頼している。 渡されるのを受け取ったり、お皿にのせて貰ったり、これは雅空兄ぃが食べなよと箸で摘まんで口に差し出したり――しかけて数秒止まったが、結局は有無を言わせず強引に突っ込んだ。 少し冷めているのは選んだから火傷はしなかったろう。] (463) 2023/03/04(Sat) 19:56:28 |