人狼物語 三日月国

203 三月うさぎの不思議なテーブル


【人】 客 葉月

-思い出の定食屋の話-

[昔の記憶なんて、たいていがゴミみたいなものだ。
青春のどの1ページを切り取っても、這いつくばって泥水を啜っている自分しかない。

土の味、ドブの味、顔に押し付けられた雑巾の味。
……けれどそんな中にもほんの少しだけ、あったかい思い出というやつがあるのだ]

[中学2年生。共働きの母親が寝過ごして弁当を作り損ね、「これでお昼なんとかして」と俺に千円札を握らせて慌ただしく出社していったその日、カツアゲをうけて俺は一文なしになった。
当然昼飯にはありつけず、おまけにいじめっ子たちに軽い暴行を加えられたおかげで服はボロボロ。こんなんじゃたとえお金があったとしてもどこの店にも入れない。

俯きながら早足で歩く俺の元に、ふと届いたのは]
(468) 2023/03/02(Thu) 23:51:04