【人】 “観測者” 処暑―― 白露の彼女 ―― [ そういえば、と思い出す。 『白露の灯守り』の彼女をこの会場で見掛けるのは初めてではないかと。 彼女が『白露』を継いだのは……そう前の事ではないと思う。 彼女の歳からしてもそうだが、数年の間は霜降の彼女の元で蛍をしていたのだから。>>479 彼女との交流が薄いのはそれもあるのだろう。 隣人として過ごした期間がまだ圧倒的に少ない。 私は一方的に“見て”知っているけれど、実際言葉を合わせたのは一度きり。>>434 故に人見知りが和らぐこともなく。 私からしてみても、彼女は『隣の灯守り』以上のものはない。 灯守りの先人として面倒を見たり、様々な事を教えたり、可愛がったり、 そういう関係性は灯守りの中ではよく見られるけれど、私がそれをすることはない。 ……向いていない。私はそういう性質ではないのだ。 その為、私から話しかけることは恐らくないだろうけれど、 もし 私と話したいと思う 白露の彼女の視線と目が合えば、会釈ぐらいは返しただろう。>>435* ] (490) 2022/01/18(Tue) 20:52:48 |