人狼物語 三日月国

203 三月うさぎの不思議なテーブル


【人】 厨房担当 マシロ

 

  良い人だよ。
  私には勿体ないくらい……とか言うと怒られるかも。

  同情でも、寄り添うだけでも、優しくするだけでもない
  ────私のために怒ってくれる人。
  なんか、この人に巡り合うために
  辛いこととか全部あったんだなって、思ってる。


[ えへ、と惚気るように笑い返した。
  祝福のようにふんわりとわらう速崎に対し
  宝物をこっそり見せる子どものように。

  きっと彼がいなければ、逃げ続けた自分がいて。
  ──自分を嫌いなまま生きてしまった未来もあって。

  だから、この今は、桜のように貴重なものだ。
  咲くのは当たり前ではないし、咲いても散ってしまう。
  けれど散り際まで人の心に残る、色あせない花。 ]
 
(512) 鬼葉 2023/03/17(Fri) 21:36:35