【人】 泰然自若 シトゥラ>>538 アルレシャ 「はァん。なるほど、なるほど」 足で地面を軽く鳴らす。土。砂。石。何で構成されているか確かめる。ーーーそして周囲が変わった瞬間から、左手でキューブを一つ握り込んで。 「了解し、 たッ! 」手を離しながら、予測していたように回避行動を取った。 一。胴があった場所を飛ぶ。 二。足跡の残る地面を抉る。 抜刀。 三。弾は狙い通りの場所へ辿り着く……直前、弾かれた。 一拍おいて、キューブが地面に落ちた音。最初シトゥラが立っていた場所に水球が浮かび、空気中へ溶けていった。 ーー二人の間を、湿りを帯びた空気が周囲を漂い始める。 シトゥラ自身はといえば、鞘から抜いた得物を軽く振りアルレシャへ視線を向けていた。 「相変わらずアンタ、そういうの好きだなァッ!」 言いながら、地面を蹴って走り出す。 遠距離攻撃の手段がないシトゥラはまず自身の間合いに持ち込もうとする事を、アルレシャはよく理解しているはずだ。 (542) 2022/02/15(Tue) 20:14:15 |