【秘】 弁当『もりや』 安住 香菜 → 小泉義哉[そうして全ての雄の幹を飲み込むまで あたしはうわ言みたいに 「おっきい」とか「食べられちゃう」とか めちゃくちゃなことを呟いてたでしょう。 やがてその先端が、子を成すための部屋の戸まで 辿り着いて止まったならば ぐすぐすと鼻をすすって、義哉くんに縋り付く。 中の肉襞が、初めての異物を 懸命に押し出そうとするのを感じる。 そのくせ、大きくて太いその幹は さっき指で拓かれた気持ちいい場所を 満遍なく擦り立ててくるものだから 最初に鈍く覚えた疼痛が宥められていくようで。] よ、しやくん……、も、 [もうだめ、なのか、もう食べないで、なのか それとも「もう終わり?」なのか あたしはあたしの気持ちが、全然わからないでいる。 ぐずぐずとした語尾を、 甘えるようなキスに誤魔化し あたしは気持ちを落ち着かせようとした。] (-11) 2021/06/11(Fri) 13:27:02 |