【秘】 坑道の金糸雀 ビアンカ → 金毛の仔猫 ヴェルデ「ふ」 きれい。 誰からも言われなれて、 なんなら自分かわ言わせることもあるその言葉。 けれどそれが、あなたから出たこと。 そうして感じた暖かさは、それまで感じたことがないもので──── 違う。 ――それは、失ってから、十年近く。 その灯火は、久しぶりに物置から引っ張り出したガスストーブのように、がたごととノイズをたてながらビアンカ・ロッカの胸の内を暖めた。 「――なぁまいき」 ありがとうなんて言葉には、やめてよ、と手を振って。 ▼ (-17) 2022/08/25(Thu) 20:07:09 |