人狼物語 三日月国

167 【R18G】海辺のフチラータ【身内】


【秘】 Ninna nanna ビアンカ → 金毛の仔猫 ヴェルデ




あなたの手をとって歩く道すがら。
ビアンカは、めったに歌うことのない歌を口ずさんでいた。

「――Ninna nanna,mio figliuolo!ねんね、ねんね、私の坊や

「――Ninna nanna,occhi ridenti…ねんね、ねんね、かわいい瞳…

Ninna Nannニンナ・ナンナ
古臭い、子守歌だ。

「――Canta,canta,rusignolo…歌え、歌え、ナイチンゲール

「――…che il mio bimbo s'addormenti!私の坊やが眠れるように!

ニンナ・ナンナ、おお、夜鳴鶯ナイチンゲール
みんなでここへ来て、坊やに歌を聞かせてね。
ニンナ・ナンナ、おお、墓場鳥ナイチンゲール
そうしたら坊やは眠るでしょう──……



そんな古い歌を、彼女はなぜか覚えていた。
きっといつか、誰かに歌うために覚えた歌を、

あなたにだけ、歌うのだ。

幸せそうにはにかむ笑顔で。
嬉しそうな、ステップで。
(-19) 2022/08/25(Thu) 20:10:37