【秘】 苦労性 ループレヒト → 紫のぬのかぶり アレン[押し返す手も、そっぽ向く顔も、噤んだ口も。 目に映る以上のものは受け取れない。 手に視線を落とせば、向こうの床の染みが見えて苦笑した。 指を折りたたみ、柔く握り込む。中指でひらを掻いた] 誤解しないで欲しいのは、サンタは俺じゃない。 サンタはニコラスであって、ループレヒトじゃない。 アレンが夢見たかもしれないサンタは、変わらずある。 必要であろうとも、必要でなくとも。 [ただの目には、彼は子どもでないように見えた。 けれど大人というにはまだ少し幼くも感じる。 だからこそ、落ち着いた言葉がまっすぐこちらへ向かってくるような心地がしたのだろう。 中指が一度空を掻いた。一瞬目を見開く] あわてんぼうっていうより、世間知らずなんだよ。 机上の空論で、理想の話。 あはは、確かにその通りかも。 [遊びに行くと通した初めてのわがまま。 かけられた制止の言葉を思い出せば、思った以上の無理だったのかもしれないと苦笑を深めた。 つついたよっつ。渡したよっつ。 ポケットに入れられたよっつが視界から消えて、握ってない方の手のひらが空になった] (-28) 2018/11/02(Fri) 22:25:53 |