人狼物語 三日月国

129 【身内】狂花監獄BarreNwort2【R18G】


【秘】 『巫覡』 ロベリア → 蒐集家 テンガン

演目の途中、舞台から下りて観客席へと。
眠りを誘うような心地のいい音楽とともに踊る演者達。
それをボクはそこ観客席から見ていた。


強く感じたのは恐怖の味だ。他にも混ざる何かがあった。
こちらまで具合の悪くなるような苦味の強い痛む味。


ゆったりとしたワルツが流れ、演者の笑い声が耳に響く。
柔らかな陽だまりを思うその音に自然と笑みが浮かぶ。


自分の死さえ酷く怖く、痛いものだと感じるのに。
…これは駄目だ、良くない。早く死にたい。感じたくないものだ。


次はロンド。目を閉じて音に集中する。
弾むようなその音は楽しげな気分を感じさせる。


目を閉じても、耳を塞いでも感じるものは変わらない。
むしろより鋭く感じた恐怖の味はこちらの感覚まで狂わせる。


は、
ア、
ア゛
……………。


も う や め て く れ ! ! !

こんな味を、
……………ボクは、知りたくない。


ロベリアが目を覚ます時。
君や魚を待つ機械に聞こえたとするなら声にならぬ声。
叫びというには無茶苦茶で気でも狂ったような。

その後は気の所為だったかのように静かになるのだが……。
果たして、君はこちらへ足を向けるだろうか。
(-45) 2022/03/08(Tue) 3:05:04