【秘】 貴方の隣に 宵闇 → ただいま 御山洗>>-43 >>-44 >>a12 >>-45 涙声でも、確かに聴こえた言葉に笑う。 「──は、じゃあ、俺の勝ちってことで……」 小さく吐くのは、安堵のため息だ。 得意気に湛えた笑みは少し和らいで その身を目の前の彼に委ねる。 たしかに宵闇は御山洗の腕のなかにいる。 波の音、夜の海がしずかに見守っている。 ここにある想いは、海の泡沫のように消えゆく夢ではなかった。 「もっとちゃんと捕まえとかないと 勝手にどっか行っちまうけど……?」 そっと大きな背に手をまわす こちらはしっかりと体温が感じられるくらい。 「目覚めたらちゃんとお前が見つけられる ようなとこにいてやるけどさ、」 (-49) DT81 2021/08/21(Sat) 11:33:40 |