【秘】 衝撃波 ポルクス → 無 アルレシャあなたから響く音を心臓で受け止めている。 いつもの音も愛おしいが。 素直な音は狂おしいほど愛おしく感じて。 逆にちょっとよくないかも。 このまま掻っ攫ってしまいたくなる。 「なんだー……? まだ眠そうだな」 求められる音に応えるように、楽しそうな喉の音は続いている。まあこの状況なのだ、応えようとしなくともきっと無意識に鳴ってしまうのだろうけど。 あなたの傷を開きたくないから思い出さなくていい、なんて気持ちは我儘だろうか。 手を重ねられても拒みはしない。 じ……と見つめ。 「…………、あーるれしゃ」 いつの日だかに呼んだみたいに名を口にした後は。 包んでいた手で少しだけあなたの顔を引き寄せる。足りない距離は自分から迎えにいってしまおうか。 「…………、ん」 あなたの唇へと、自分の唇を重ねて。 ぼんやりだからたぶん、避ける余裕もないよな? イタズラっぽい音を心底、楽しそうに響かせた。 (-58) 2022/03/08(Tue) 5:54:27 |