【秘】 9949 普川 尚久 → 4432 貴戸 高志「じゃあ、あっちの端の倉庫で」 半ば体育倉庫のような場所へと足を向ける。黒塚と普川が行為に及んだ場所だ。単純に人が来ない場所ではあるだろう。 普川は立ち姿や座り姿はそうでもないが、歩く時の姿勢はいい。辿り着けば、両手で抱えるように持っていた鞄を片手に移して。それから少し重量感のある金属の引戸を開く。 明かりがつけられれば、映像で見た通りの場所が目に入る。見栄えやらのために物品が配置されたそこは、普段あるものがないし、普段ないものもある。 ここでどうぞと言わんばかりに置かれた、陸上用のマットが目立つだろう。彼らはこの上で行為に及んでいたが、今はもうその跡はない。 「鍵かけてね」 すたすたと中へ入り、マットに腰掛けた。 (-88) 2021/09/18(Sat) 18:27:04 |