
![]() | 【秘】 黎明 ロウ → 天泣 トウカ>>-86 「そうだそうだ、過労死からの蘇生の無限機関になってたまるか」 と言ってはみるものの、既に照れ隠しであると見破られている以上あまり効果はないかもしれない。 笑っている様子にはジト目で見てきたが、今の所は追い出す様子もないのでご安心を。 そうして此方もウイスキーとサラミをまた一口ずつ。 いつか"その日"が訪れた時。数十年の知識を得た後、あなたは自分や、他の短命種の墓には訪れてくれるのだろうか。 別に、忘れたならそれはそれで構わないけれど。もし覚えてくれていたならば、訪れてくれれば嬉しいと、密かに考える。 それもまた口に出しては言わないのだけれど。好意に対して素直じゃないのがこの男の悪い所だ。 「雑な泣き方だなおい。いつもの事だけどよ」 「それで合ってる。……ざっくり言うと、瘴気が深い所での討伐依頼でな。ダチを庇ったにも関わらず守り切れなかった。 俺はなんとか見ての通り五体満足で戻ってきたが、そいつの方はというと今まで通りには戦えないレベルの重い障害が残って、な。 ……どうするのが正解だったのか、未だに考える事がある」 自分の命を粗末にするな、と怒られもしたっけ。 故にその矜持を守ろうとしているし(出来ている……よな?)、他者が自らの命を粗末にしようとするのを見ると、友人の「生き返らなければよかった」なんて言葉が過ってしまう。 それにしても、軽く話して誤魔化すつもりだったが。 よく口が回るのは酒のせいか、それとも内面を少し見せてくれたからという気持ちでもあるのか。 ……いまいち自分でも区別がついていないな。 (-115) 2026/07/22(Wed) 12:31:39 |