【独】 歌い続ける カンターミネ>>-128 「……後でたっぷり泣いてもらうぞ、その口も素直に してやる。カンターミネ式尋問術、ピヨピヨ口の刑だ」 おどけて笑う。 わかってるから。 「正直言って、外はっていうか全部の状況がかなーりヤバい。 が、今説明するのはエリーの心などがもっとヤバいから、 後で手当しながら言う。いいな?よし、行こうぜ」 こほんと咳ばらいをひとつ、書類を改めて拾い上げ。 「……結構。常にそう従順であってもらいたいものだ」 今度は気取って、小柄なケーサツが先導する。やがて辿り着いた駐車場では、改造車が未だ喧しくアラームだのクラクションだのを響かせ続けて、その対応に追われる者が殆どだった。 おかげで記帳係を見つけるのに少し手間取ったが、 ともあれ護送車を一台手配して、あなたを護送席に、自身を運転席に。 「さて。ドライバーの所までちょっと我慢してくれよ!」 ちなみにケーサツの方は運転があまり得意ではない。 車は揺れに揺れたし、敷地から出る際門柱に車体を擦ったが、 丁度その辺りで運転手らしき男がやってきた。 「御苦労マリオ。悪いね、運転は苦手で。交代だ。 俺は後ろで見張るから、一先ず西ルートで走ってくれ」 (1/2) (-131) 2023/09/28(Thu) 23:09:43 |