人狼物語 三日月国

224 【R18G】海辺のフチラータ2【身内】


【秘】 暗雲の陰に ニーノ → リヴィオ

──それは天気予報が当たった数日後の夜半。

その足は在るべきとされた場所から遠ざかり、人気のない路地を辿っていただろうか。
何時ぞやと違い空を覆う厚い雲はなく、星は瞬き月もまた同様に光を注ぐ。
それでも届く光がまばらな路地は暗く、黒く。
だからその色に溶け込み壁際でしゃがみ込む人影にもすぐ気づかないかもしれない。

だとして、「みゃぁ」、不意に猫の鳴き声がして。
「なぁに」、落ちた声は貴方にも聞き慣れたもの。

深く被った黒いフードの奥、翠眼は貴方の姿を捉えた。
驚いたように瞬きを繰り返したのもきっと見えなかっただろうが。
男は立ち上がり、手を伸ばした。

「──リヴィオせんぱい」

つんつん。
つついた腕は三角巾をしていない側だ。
貴方が視線を向けるのなら、パーカーのフード下には見慣れた後輩の顔があるだろうし。

「……そのカッコで散歩にしては、遅くない?」

ついでに割とすぐ下に白い子猫の姿もあった。
服の中に入れられて顔だけ出てる。
(-136) mspn 2023/09/28(Thu) 23:27:46