人狼物語 三日月国

224 【R18G】海辺のフチラータ2【身内】


【秘】 corposant ロメオ → 口に金貨を ルチアーノ

>>-139

剣呑な賑わいを見せる通りを横目に通り抜けて、
貴方の所へ来ただろうか。
いつもの声が聞こえたのはそちらの方ではなく、
少し外れた路地裏の方で。

「あ」「あ?」
「いや」「………………」

顔を見て安心し、視線を下にずらしてすぐに驚愕したような様子になり。そのままゆっくりと目を細めて怪訝な顔をして、もう一度視線が貴方の顔に戻る頃には片眉を上げつつ苦虫を嚙み潰したような表情だった。器用な表情筋をしている。

「あんたねえ。いや…………」
「乗ってくださーい……」

「あんたの怪我が無いんならまあひとまずはいいです……」

車の方向を指し案内する。その途中にそう零して、
車まで辿り着けば「邪魔なものはないと思うんで好きなとこ乗ってください」と運転席へ乗り込んだ。

車内には物が少なく、精々後部座席の白いクッション程度だ。
カバーのかかっていない座席はそれでも清潔に使われていて物をこぼした形跡もない。足元のフロアマットにも砂や泥は少なく、こまめに掃除はされているのだろう。
シガーソケットにセットされたディフューザーからは、ウッディーノートの香りが仄かにした。
貴方が座れば濡れタオルをぽい、と投げよこす。

「これで手拭いて。服それどうすんすか、それも拭きます?
 行き先どこでもいいなら気晴らしになるとこでも行きますか。海に嫌な思い出は? ある? ない?」

#ReFantasma
(-145) 2023/09/29(Fri) 0:49:33