【独】 8435 黒塚 彰人死ぬ必要もないくせ、死にたがって―― ――そのうえそれは本心ですらないときた。 馬鹿な子どもだ。 死ぬほどに愛した人間に、同じ道を――苦しい終わりを辿ってほしいと思うものなど、そうはいないだろうに。 愛した“俺”が、踏みにじられるようだったよ。お前の言うことは。 そんなお前が、生きる気になったらしいと聞いて。 よかったな、お前。 お前が嫌う、俺と同じにならなくて。 そんなことをはじめに思ったのは、たぶん、気の迷いだろうと思う。 (-154) 2021/10/04(Mon) 20:30:06 |