
![]() | 【秘】 宵鴉 リノルヴォ → 黎明 ロウ>>-149 「まぁあれは全面的に俺が悪かったですし。 それでもナキが俺のこと知りたいって言ってくれたのと、 ……ロウさんのおかげ、もあるかもしれませんね」 いつかあなたが叱ってくれたこと。 あれ以来男は、己を卑下することはやらないようにしていたから。 『俺なんか』って言葉に逃げないで、人の厚意や言葉にちゃんと向き合おうと。 だから一度は否定したナキの言葉も、受け入れられたのだろう。 言うようになったって言葉には、相変わらず楽しそうな顔。 元の気質は甘えん坊の末っ子だ。その上負けず嫌いときた。 つまり懐いた相手をおちょくる悪い癖がある、ということで。 「ぅ、元々、です……! 仇名だってずっと呼んでみたかったのを呼んでみただけだし。 アイツが俺のになったのは、確かに最近ですけど……」 元々『特別』だったんだろうな。男からの一方的な。 それを自覚しているから、あなたと視線は合わせられずに。 「……悔しかったんですよ。アイツが悪魔なんかに奪われた時。 悔しくて、どうしても取り返したくって。それで、」 その先は言葉にしなかった。恥ずかしいので。 ──奪い返して、俺のものにして。ずっと隣にいると約束した、なんて。 (-159) 2026/07/23(Thu) 22:42:24 |