人狼物語 三日月国

224 【R18G】海辺のフチラータ2【身内】


【秘】 Commedia ダヴィード → Il Ritorno di Ulisse ペネロペ

>>-147

『世界が終わったような』気分になったって腹は減るし眠くもなる。
そんな当たり前に傷つく歳ではなかったが、代わりに両親のことを少しだけ想起した。何故だろうか。

「うーん、その通り。
 ごはんだけでもって聞いて行きたかったんですけど。
 もう……すぐにはちゃめちゃになっちゃったし」

忙しかったのは本当。迷惑を避けて近寄らなかった面もあるだろうが、わざわざ言うほどではない。
いつぞやに三人で話した時は、まだいつも通りが続いていたから、いつだって行けると思っていた。

「あ〜〜、シチューいいなあ。俺シチュー好きです。
 お手製さいこーだしあったかいし、うれしくなるし……」

外で貴方と二人で歩いているというのに、子どもの口調はいつもより砕けたもののままだった。
会話の中身も無に等しい。
口も足もちゃんと動く。
生きている。
貴方と食事に行けるのは嬉しい。
貴方の企みはしっかりと効果を発揮したようで、当たり前がひとつずつ取り戻されていく。
(-172) 2023/09/29(Fri) 7:52:38