【秘】 被虐 メイジ → 商人 ミロク許されない。罪。父親のようになるな。 殺さなくていい。いなくなる。 口減らし。生かしてほしい。──生きて欲しい。 うっそり笑う男から次々とでてくる情報。 メイジは内臓が押しつぶされそうになった。 「注文が多い」 その結果、ぴしゃりと出た言葉がこれだ。 当然、メイジは真剣だった。 「……怖くないの?」 ──死ぬことが。自分はこんなに怖いというのに。 前にも誰かにしたような問いかけだった。 何故そんなに笑っていられるのだろう。 「やっぱり、おじさん、変な人だ。 オレたちの知らない間にいろいろ企んでたんだ」 メイジは憂いを帯びた面持ちで、乾いた笑いを零した。 → (-208) 2021/07/07(Wed) 18:52:09 |