![]() | 【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ>>-203 >>-204 >>-214 「えっと。つまり……」 話される言葉を噛み砕いて、理解する。 ずっと仲良しで優しい家族だったと思っていたあなたの家族は、実はそうではなかった。 そんな事すら知らなかった事が、少し恥ずかしい。 ただ、それよりも。 あなたの言葉を聞いていると、どうにもうずうずしてしまっていけない。 だって。 「……それって、全部……僕のため?」 だってそうだろう。 大学よりも、両親よりも、 自分を優先してくれてるように聞こえた。 なんなら、牢屋であんなに黒眼鏡や後輩との事に怒ったのも。 ――全部。 あぁ、本当に僕は馬鹿で愚か者だったのだ、今まで、ずっと。 「…………。もう、そんな事望まない。 キミがまた、依存してしまうようなら別だけど……大好きな場所から引き離すほど、聞き分けのない子供じゃないよ」 自分だって、今いる警察が 嫌いじゃない 。嫌いな上司は沢山いるけれど、それ以上に大事な同僚たちがいるし、守りたいものを守る事くらいは出来るのだから。 「でも……やっぱりね。 キミが誰かに捕まるくらいなら、僕が捕まえに行くつもり。 マフィアのこともちゃんと知りたいし、好きな人が好いてる人の事くらいは知りたいから……会ってもいい人くらいは紹介してね」 (-215) 2023/09/29(Fri) 20:08:15 |