人狼物語 三日月国

224 【R18G】海辺のフチラータ2【身内】


【秘】 リヴィオ → 口に金貨を ルチアーノ



望まれて生まれたかった。
愛されて生まれたかった。
必要とされて生まれたかった。

ずっと、ずっと──生きていくのが、苦しかった。

涙は出ない。泣き方の辞書なんてとっくの昔に置いてきた。
代わりに浮かぶのは、泣きそうなほど顔を歪めた笑顔だ。

俺は要らないものだった。もうずっと、昔から。
ようやく手に入れた居場所でも結局また、
必要とされない、価値のない存在だった。
それでも生きてきたのはきっと、
本当は誰かに、その言葉を否定して欲しかったのだろう。

夢は終わらない。
これからもまだ、変わらない時間が続いていく。
それでももう少し、生きようと思えたのは───。


「……本当に君は、俺のことが……好き、だね」

破滅この願望はきっと消えない。
いつかにきっとまた、終わりを求めてしまうのだろう。
それを否定されることは望めないし、変えられない。
それでもまだ少し、あと少しこれから先の未来を、
友人と、君達と、緩やかに、平和に過ごすとしようか。

「……ここを出たら、酒が飲みたい気分だ」
(-279) 2023/09/30(Sat) 5:55:54