人狼物語 三日月国

224 【R18G】海辺のフチラータ2【身内】


【秘】 夜明の先へ ニーノ → リヴィオ

以前だったらかっこいいを届けた後はそうだろうと言わんばかりに頷いていた貴方が、少しそわつく様を見ればなんだか微笑んでしまった。
咳払いも誤魔化しだと伝わってしまって、さらに笑みは深まっていたことだろうか。

ベンチ上では大人しく問いの返答に耳を傾けている。
最後までを聞き届けてから、目を細めて見上げる顔はやっぱり微笑んだまま。

「そっか、ならオレとお揃いだ」
「オレもさ、警官やめないといけなくなったんだけど……じゃあ戻りたいかって言われたらそうじゃなかった。
 何がしたいも、何がしていきたいもわからない、でも……」
「──
自分の道を、歩いてみたい


耳にしたばかりの言葉たちは、簡単に自分のものとしても形作ることができる。変な感じだ、だけどそれがうれしい。一人ではないようで。

「……ねえ、オレたちって本当に似ているのかも。引き取られた先に振り回された同士ってやつ、せんぱいもきっとそうでしょう?」
「がんばってきたんだよね、その中でオレにかっこいい姿もたくさん見せてくれてた。
 ……だから今もさあ、やっぱりせんぱいってすごいなって思うんだ。せんぱいがそうしてくれていたから、立つための勇気を貰えたオレがここにいる」

「ずっと感謝してる。
 ……改めて、ありがとうを伝えたかったんだ」

"大丈夫"を幾度繰り返したことだろう。手渡してもらえたおまじないは絶えず胸の内にある、きっとこの先も。
(-308) mspn 2023/09/30(Sat) 14:57:21