人狼物語 三日月国

224 【R18G】海辺のフチラータ2【身内】


【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → リヴィオ

>>-331

「……!?」

慣れぬ左手でスマホの操作をしていたときだろうか。
急に不器用に扉を開く音が部屋に響いて、びくりと肩を震わせた。

「誰かと思ったら……。
 先輩こそ、僕とそう変わらない大怪我に見えますよ」

一週間がもうすぐすぎるとはいえ、未だ何本もの点滴を受けながらベッドで過ごす身の上としては、話し相手になってくれる人が来るのは喜ばしい。
リハビリは早い方がいいというから、明日にはおそらく始まるのだろうが。
なにせ暇なのだ。
寝るだけの日々というのは。

「良いんですよ。
 先輩は先輩の仕事をしていたんでしょう?」
「それで十分です。けど、その傷は……何があったんですか」

確かにあなたが居ればこの怪我は負わなかったかもしれない。
それでもこの傷はあなたのせいではない。
自分への不幸ならば、このように考えることが出来るのに他人の不幸はそう考えることができない。
男の思考は何処か歪だ。
(-337) 2023/09/30(Sat) 19:33:49