人狼物語 三日月国

224 【R18G】海辺のフチラータ2【身内】


【秘】 夜明の先へ ニーノ → リヴィオ

「あはは。
 尊敬とか感謝は、勝手に手渡されちゃうんだよ。
 貰うべきじゃないって思っても……貰って?
 だってせんぱいがしてきたことの結果なんだ」

例えそれが貴方が本当に見せたい姿じゃなかったとして。
その中で救われた人間がいたことをどうか覚えていてほしかった。
肩に触れられるのを拒んだりしない、あの夜と同じ。
誰かに触れられるのはずっと怖かったけれど、今は目を瞑ることも震えることもない。
時計の針がようやく動いた気がした、だからこちらからも体重を少し返す。

「……うん、ありがとう。
 せんぱいの大丈夫のおまじないは、効くからなあ」

「でも大丈夫じゃなくなっても、すぐには来れないかも。
 オレ、この街を出ようと思っててさ。
 事情は〜……ややこしいんだけど、居ない方がよくって。
 顔を知ってる人に色々見られるのが困るっていうか……」

見回りだけは元気に行っていたものだから、警官としてのニーノを知る住人は多い。顔見知りも。
彼等にはニーノは死んだことにしないといけない、提出された死亡診断書が真実となるように。
だから。

「……だからね。
 今までみたいに毎日って会えなくても。
 忘れないでいてほしいし、……見守ってくれてたら嬉しいって、なんというか」
「こ、心で……?」


言葉通りの見守りというよりかは、心持ちというか、こう……言葉が少しふんわりした。
(-357) 2023/09/30(Sat) 22:20:19