人狼物語 三日月国

224 【R18G】海辺のフチラータ2【身内】


【独】 歌うのが怖くとも カンターミネ

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「もう何も、一切、全部、
我慢しないでほしい
ん、だけど……」

言葉尻を濁すのもまた、珍しいもので。

「いやその……伝わり辛いよな、えーっと……なんて言ったらいいんだろ……エリーさ、脱獄の時とかそうだったけどちゃんと……そう、わがままっていうか、自分の言いたい事?やだとか、一緒にいて、ってのを言ってくれたじゃんか。俺、あれすっげー嬉しくて……だから、えーと……他のさ。例えば痛いとか、辛いとか、やだとか怖いとかお仕事休みたいとか、そういう細かいのもデッカイのもぜーんぶ、……言ってくれたらなー、とか、思ってたり、するん、だ……よな」

とつとつと語る。ちらと顔を盗み見るような仕草。
やっぱり、悪い事をした子供のように。

「……いや、突然言われても難しいし、『今?』って感じだよな、ごめん。……でもほら、真面目な話って中々しないだろ?それに……その、今の内に少しでも言いたい事を言う練習が出来たら、って思ってたんだけど……」

窓の外を見やる。夕陽が創る海上の赤い世界が揺れていた。

「……まあ、なんだ。俺の為だと思ってさ。言いたい事あったら、言ってよ。なんでも……それこそ、夜ごはん何がいいとか……あー……そう、結婚式いつがいいとか、あればさ」

場を和ませるため、とばかりにそんな事を言って。
言っている内に、車は緩やかに停車する。

「……練習、してくか?その……俺で。
 何か言いたい事とか……我慢してる事とか……」

今言った、お願いの内容を。これからする、『お話』を前に。
口を滑らかにする作業は必要だろうか?
あなたからの返事があればそのようにしたあとで。
ないのなら、少し待ってから。
わかった、と口にして、車を降りる事だろう。
(-404) 2023/10/01(Sun) 18:03:42