人狼物語 三日月国

224 【R18G】海辺のフチラータ2【身内】


【独】 摘まれた花 ダニエラ

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「忘れ物、ですよおー!」


「…あげたものくらい、大事にしてくださいよお」
「……ほんとおに」



それは大きく放物線を描いて。
ぽちゃん、と。波の間に落ちて見えなくなった。

…まったく。最後の最後まで、結局文句を言わせるんだ。あの人は。
そういう人だった。知っていた。
それでも、本当に、大好きな人だっただけ。


何も見えなくなった昏い海を見守る。
へたり、と女はその場に座り込んだ。
いつの間にかその頬に、また涙が伝う。
暫くの間そうやって、いつかみたいに、その空と海を見つめていた。
(-419) 2023/10/01(Sun) 20:14:35