【見】 吟遊詩人 フェリックス>>17 ノアベルト 「泳がしておけばいいぐらいに思われているのかなあ。 まあ、オレは貴族のお歴々の旅先のアバンチュールなんかを彩る仕事をしているものだから。代わりの学士を見つけるまで捕らえられないのかもしれない。 おまえさんも、ちょっと掃除中にいいものでも見てしまったのかもしれないよ」 かっかっか、と愉快そうに笑いながら、足をゆっくりと組み直した。 「あれが、かあ?にしては、その後は随分綺麗所が続く。とはいえ、完全に牢に入れるわけでもないんだから、自分のものにしようという貴族のちょっかいでもなし……。本当に、真面目すぎる貴族でもやってきたかね」 ”〜中央政府から左遷されて砂漠の都市に派遣された俺が無双〜、とでもいったところかな”、などと戯けた事を言いながら、葡萄酒の口先をあなたにも向けた。憂いを掃うため。とはいうが、この男は割といつでも呑んではいる。 (@6) protea 2021/12/10(Fri) 22:30:26 |