ですが。
魔王に言わせれば、人の子の身分なんて
『物語』における
香辛料のようなものです。
無論、不敬を許すというわけではないでしょう。
私も先ほど、彼女と謁見してその手に触れたとき
兵士の皆さんに囲まれてしまいましたからね。
ああ、くれぐれも誤解はなさらぬよう。
私に人の子のような下心という機能はありませんので。
[笑みを浮かべた表情を崩さぬまま、軽く肩を竦めてから]
貴女に対しても。
特に思惑のようなものはありませんのでご心配なく。
[少なくとも、不審者を突き出すなんて
>>6人の子じみた真似は致しませんとも。]