あ、真要素でしたか、真打要素じゃなくて

真打ち、ってぇんなら『寄席芸人伝』の一話、
「真打ち昇進試験」をオススメしやしょうかね

お席亭と師匠連が雁首揃えて深刻な顔してるところから始まる
真打ちに一人空きができたのだが、その時有望な２つ目は３人いた
どれも甲乙つけがたく、結論が出ない
そんな時、ある師匠が「真打ち昇進試験」を提案した

この小屋の常連に最前列に座りながらいつも仏頂面の客がいるのだが、その客をにこりとでも良いからさせた２つ目を新真打ちに、という課題

３人のうち２人はそれぞれの個性にあった持ちネタで挑もうとするが、人情噺を得意とする２つ目はどうしても良い演目が浮かばない
そんな時、縁日で賑やかな町中を思案顔で歩いていると、件の常連客が歩いている
それも、見たことがない優しい笑顔で

その笑顔には理由があった
その様を見て意を決した２つ目サン、師匠に何の演目をやるのかとと問われて…