【見】 座長 トラヴィス>>81 ユピテル 「そうだね、君の言った通りだ。 ……ごめんね、有難う。」 貴方を見上げて、今度は困ったように微笑んだ。 貴方が分け与えてくれた『人を信じる気持ち』は、確かに男を変えたのだから。 「はは、そういう事が起こる場所なんだよ、ここは。 誰かの為の、箱庭。不思議な夢の世界。 私だって、詳しい事は知らないさ。時々こうして宴を始めることくらい。」 じとりと責めるような視線を受け流し、結局は貴方と同じようにおかしそうに笑い始めた。 手を離し、立ち上がれば───自らの頬へ貴方が触れる。 引き寄せられれば、その通りに。 「……楽しかったよ、君にも出会えたしね。 うん、もう苦しいだけじゃないよ。」 貴方の手へ頬を擦り寄せ、 瞳を伏せればこの数日間へ思いを馳せる。 「……ね、君、早くここから去ると良い。 きっとまた夜が訪れるのは 遠い先の話になってしまうから……」 貴方はこの先の未来をどう過ごすつもりなのだろうか。そういえば、自室へ招く約束もした気がする。 そっと瞼を開いて、貴方の瞳を見据えて言葉を待つ。 (@51) 2021/10/27(Wed) 16:02:28 |