【赤】 “観測者” 処暑[ 等身大の灯守りの話を聞こうとも、実際会う機会があるとは思っていなかった。 それが今、灯守り同士として会っているのだから、どう受け止めれば良いのか分からない。 小雪の灯守り、と名乗った彼女は、確かに雪のような鋭さを持つ美人であった。>>2:*113 ] ………………初めまして ……はい、『処暑』です ……何か? [ “新しい”処暑、とは言えなかった。 当時の私の容姿は今より少々若く、見方によっては彼の弟妹か、従兄弟ぐらいに見えたかもしれない。 しかし当時から、感情が表に出ないのは変わらず、更に当時はそもそも感情が凪いでいたから、何を考えているかは分からなかったかもしれない。 ただ……灯守りとして私の灯りを捉えたのなら、弱弱しくなっているのが判った、かもしれないが。 ]灯りと離れる事が不安で、最初は灯りを持ってきていたのだ。 (*16) 2022/01/23(Sun) 4:45:01 |