人狼物語 三日月国

124 【身内P村】二十四節気の灯守り【R15RP村】


【赤】 灯守り 芒種

[ 子供らしい遊びの一般教養が足りず
  おままごとの『たべる』は食べるふりでいいのだと
  知らないうちは話をそらすことで誤魔化そうとした。
 『一般的な夫婦』の会話を知らないうちは
  なんでも小さな妻の望むようにしたいと
  質問に質問で返してでも
  彼女の望みを聞くことでやり過ごした。

  母親の生き写しみたいな彼女はいつでも母親役を望んで
  わたしはいつもその伴侶役、父の役で。
  ママの真似をしたがる彼女とは対照的に
  その場面で父ならどうするかを一切知ろうとしなかった。

  こんな場面でまで父の代理を与えられることには
  不思議と然程何も思うことはなかった。
  単純に、父の存在が必要がなかったからだ。

  青く茂る草原の上に広げた虹色のピクニックシートの上の
  間取りも曖昧な小さなおうちで
  即興で紡ぎ出される物語は、彼女にとっては
  日常をくり抜いた両親の真似事であっても
  わたしにとっては知らない世界の出来事で。

  全然父親の真似をできないわたしの存在を彼女は最初から
  そうじゃないと否定して責めることはなかったから。
  そのまま受け入れてくれたから。 ]
(*21) yahiro 2022/01/23(Sun) 5:30:44