【赤】 「怪人」 ファントムおもむろに立ち上がると、ベルトを緩め、その下の滾った熱を外気へ晒す。 既に固く猛った肉樹が、彼女との交合を待ちわびている。 「リリー、私を観て。」 彼女の頬へと手を添えて、真っすぐに眼を見据える。 彼女が怯えなくて済むように、一人でないと伝える為に。 先端が、秘裂の入り口に触れる。 自分でもわかる程に熱い先端が、彼女へと触れる。 「息を吐いて、ゆっくり。」 身体の力を抜くよう、彼女へ促す。 なるべく、彼女に痛みを伴う行為は避けたかった。 彼女が呼吸をし、身体の緊張が抜けた頃を見計らうと、腰が半歩だけ、彼女の中に沈み込む。 (*21) 2022/11/29(Tue) 0:11:53 |