【赤】 美雲居 月子[ 手の中にある彼のものを 握って、口づけを。 わかってる。こんなんじゃ勝てない。 勝負を放棄することはしたくないけれど いっそ負けてしまった方が楽なのでは なんて思考がよぎってしまう。 視界がにじむ。 溢れる涙が彼の肌に落ちた。] なぁッぅ、まっ、て、 そ、な、ンされたらっ、 でき、へん、んんぅっ! [ 懇願するように落とす。 彼のことも気持ちよくしたい。 勝負に勝ちたい。だけど身を任せて しまったほうがきっと気持ちいい。 そんなぐらぐら揺れる思考と 濡れた瞳で、彼の方を見ようと。]* (*22) 2020/08/14(Fri) 7:15:03 |