人狼物語 三日月国

124 【身内P村】二十四節気の灯守り【R15RP村】


【赤】 灯守り 小満

[しかして蛍でもない灯守りの弟子、というものは、さしたる仕事がない。
 あの小満は本当に正しく仕事のできる灯守りだったので、蚕起桑食の支えもあって仕事はすらすらと片付いていったし、私は文字通りの意味での見学ばかり。
 紅花栄に屋敷のことを教わったり、茶や料理を教わったりしたほうがよくよく身についている。
 あとは麦秋至と領域の花畑で昼寝をしたり、笛を吹いて過ごしたり。そもそも直す気があったのか知らないが、浮雲のような私の性格が正されることはついぞなかった。

 そんな折、とにかくいるだけでもいいから見て行けと、私はこの会合の場に連れてこられた。
 蛍の席を勧められたが断った。そこは私が座していい場所ではないからと、無駄な頑固ぶりを発揮して円卓の少し後ろで突っ立っていたっけ。
 そうして本当に何もせずいたから――うん、やはり不安はなかったな。
 なにせ責任など何一つなかったんだから。]
(*28) mmsk 2022/01/21(Fri) 21:15:43