【赤】 灯守り“霜降” 月輪[ 灯守りを引退すると告げた時 彼女は、止めることはしなかった。 だが、一瞬口を噤んだ様子が見えて。 紫明の意思を尊重する言葉を聞けたが 祝福、背を押してくれるような感覚は感じられなかった。 思い過ごし────では無いのだろう。 ] 「眞澄。 君には本当に長い間、世話になった。 君と、菴と過ごした日々は、楽しかった。 ……済まない。菴との約束を守れなくて。 君も、自分が幸せになることを、 自分のことを一番に考えても、罰は当たらないと思う。 ……葵を頼む。」 (*32) 2022/01/20(Thu) 1:58:48 |