ぜんぶ。すべてを見せて。
[鎖骨の上まで手繰られた下着すらも、長い髪を引っ掛けないよう丁寧に解いてから。白い指先がぼくのために晒してくれた布地を全て取り払った。
彼女の掌が触れていたぼくの心臓は未だ静かに刻を刻んでいる。苦しさや、悲しさや、耐えがたい苦痛から、砕けてしまったようなきみの
「穴」 とは対の、
空虚な音を奏でて来ただけのぼくの
「心」 欠けたもの同士だなんて未来予知をしていた存在がいるなんて今は知らないのだけれど
>>2:75 きみにだけさらけ出せる寂しさを
吐露するように抱きしめる
>>*38]