【赤】 美雲居 月子[ 尋ねられたことに、今にも溢れそうなほど、 いっぱいに涙を溜めた下瞼を やわく撓ませて、頷く。 ぼろ、とまたこぼれてシーツを濡らした。 水音が響く。 もうそれがどこから聞こえているのか、 わからないくらい頭がぼうっとする。 一度絶頂の淵に立たされた体は、 簡単に熱くなっていくから。 離れた唇を追うように見つめ。 くりくりと指で捏ねられるそこも また、温度があがる。] そこ、ッぁぅ、好き、ッんん、 [ そう伝えて。 広げていた足を折って、その背筋に 足先でつつ、と這わせ、 ぐ、と引き寄せる。] (*60) 2020/08/15(Sat) 1:14:58 |