【赤】 小満末候 麦秋至[やがて食べることより小雪さまに色々訊ねることに夢中になっていった。>>*50 言葉のやりとりはそれはもうぽんぽんと進んでいた記憶。 ただひとつ、わたしが灯守りのお仕事について訊ねた時を除いて] …………。そう、ですか。 [わたしは頭の回るこどもだったから。 小雪さまが答えになってない答えを返したこと、 ちょっと考え込むみたいな間があったことを、>>*51>>*52 素直に、何か言いたくないことがあるからだと受け取りました。 というか、素直に「好き」と返らなかったこと、それ自体が答えのようにも思えました。 好きでやってるわけではない? とはいえ、やりたくないという気持ちが彼女のどこかにあるのなら、 今頃立派な統治者として名を馳せてはおりますまい。 “縛られている”。 その時わたしは小雪さまのことを初めてそのように思いました] (*65) 2022/01/26(Wed) 18:05:35 |