【赤】 “観測者” 処暑[ 先代処暑と冬至の彼女の関わりは深い。 ブドウの甘い、瑞々しい香りから始まった関係は、>>2:*94 回数を重ねること、留まることを知らず。 雪兎の入り口の大きさに合わせて小さいものを。大きいものも、偶に直接彼女に送っていた。 彼女からも色々な物が返ってきた。送られてくる可愛らしいものが、先代は好きだった。 中でも金平糖が多いことに気付いたならば、ある時「金平糖がお好きなんですか?」と、臆面もなく尋ねたこともあっただろう。>>2:*95 しかし、こうして彼女が態々訪ねてくるのは珍しい。 不思議そうに彼女を見ると、足元には“蛍”であるゆきうさぎ。 小さい身体に合わせるようにしゃがみこんで挨拶を。 それから、腕の中に見覚えのない、“新しい”蛍。 ] 「 わあ…… いずるさん。初めまして。灯守り・処暑です……うん? 」 [ 元気よく跳ねる、ひとまわり小さい雪兎に、笑みが零れる。>>2:*98 可愛さに温かい気持ちになりながらも自己紹介をすると、寄ってくる雪兎。 その姿をよく見てみると……見覚えがある気がした。 ] (*94) 2022/01/24(Mon) 20:53:08 |