人狼物語 三日月国

74 五月うさぎのカーテンコール


【赤】 店員 イウダ

――温泉旅行の幕間――

[アラームが鳴って何分経ったのだろう。
まだ時間があると思っていた訳でもないが、彼女の中に一度放った後、離れ難くてそのまま抱いていたら、呼吸に合わせて柔く締め付けてくるものだからすぐに復活してしまって、今に至る。
結合部からは割と激し目の水音が響くものだから、聴覚にも煽られて、もう途中で止めようもなかった。

 『失礼します。朝食をお持ち致しました』

そんな声が聞こえて、二人ともが硬直した。

 『お客様……?』

……普通、こんな状況だと萎えるものなのではないか。
こんな状況になったのが初めてだから何とも言えないが。
驚くべきことに、一向に堅さは失われず、彼女の方も強く締め付けてくる。]
(*326) 2021/05/26(Wed) 23:11:20