【念】 星集め メレフ>>!8(3日目平和えっち時空) ン、と声を詰まらせる。 問いの返事がない事も、無関心ではなく、 動揺と困惑によるものと分かれば愛おしいものだ。 空いてる手であやす様に、いつもの髪を乱すような乱暴なものではなく優しく撫でた。10年間変わらぬ掌は、あなたがどれを選んでも、選べなくても、肯定しても拒絶しても、それが『あなたの答え』なら、全部受け止めると伝えている。 「……お?……おー。……そっ、かぁ……。」 気丈に振舞う様で不安そうな言葉に虚を衝かれ、返答に迷う。少し迷った後に、いつもの大人ぶった小憎たらしい笑みを浮かべながら、機嫌よさげにこう返す。でもきっと、その返答に少し照れつつも、嬉しそうに破顔しかけたのは見抜かれるだろう。 「そりゃ、気付いてやれず不甲斐ない男で悪かった。 代わりに、待たせた分だけ可愛がってやらないとな?」 昔手ほどきをしてやったように後ろに回り前に腕を回して、『あの時』と何一つ変わらない、同じままの手と動きで一度抜いてやる。 変わった事と言えば、相手が大きく育ちすぎて手を回すのが大変なことと、慈愛だけじゃなく、まだ男にはわからない不思議な愛おしい感情が混ざっていたこと。 (!9) 2021/04/24(Sat) 19:50:43 |