人狼物語 三日月国


167 【R18G】海辺のフチラータ【身内】

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【秘】 坑道の金糸雀 ビアンカ → エースオブ―― ヴィオレッタ

「でしょう?
 イヤ、色々考えはしたんだけどさあ。
 このままじゃ私、よくてナイト・バーの客引きババアよ。
 そんな未来お断り。

 はー、綺麗なままでいたい。若いままならいくらでも稼いでやるのに」


他愛のない冗句を溢して、オムレツをもう一口。
唇についたケチャップを、ぺろり、と僅かに赤を見せた舌先が舐めとっていく。

「……何」

にまにまとした顔に、少しだけ唇がとんがった。
なんとも居心地が悪そうな様子はワインで流し込み、
頬にまたほんのりと朱が差して。

「……ほんと? それじゃあ、ちょっと……あ、勿論借金だから。
 絶対返すからね!
 ていうかさあ、普通にナイト・バーの従業員としてもイケる仕事してると思うんだよ私。
 ワインバーEnotecaとかで稼いで…夜の仕事なのは変わんねえけど……」

恥ずかしさを隠すためか、彼女の口はさらによく回った。
未来のこと、夢のこと。
結局自分は夜の街に立つことしかできないのだという自虐めいた言葉の中に、ちらほらと見え隠れする自負と誇り。
皿の上はあっという間に綺麗になって、ワイングラスも空になる。

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(-2) gt 2022/08/23(Tue) 21:45:45

【秘】 坑道の金糸雀 ビアンカ → エースオブ―― ヴィオレッタ



「っていうかほんと、おいしい、……おいしいなー。
 ヴィー、お酒のこととかさ、料理とかさ、……
 教えてもらったりさ……」

むにむにと唇が動いて、また不器用に笑う。
笑顔のかたちを、思いだすかのように。

「……して、……いい?
 こんど、……また、こんど」


未来のこと。明日のこと。
そんなことばかり。


だって、怖い。



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(-3) gt 2022/08/23(Tue) 21:46:25