人狼物語 三日月国


7 【R18】鈴蘭の村:外伝6〜カフェリコリス〜【RP半再演ペア】

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古城の吸血鬼 ニクスは、メモを貼った。
(a0) noil 2019/04/12(Fri) 23:06:09

古城の吸血鬼 ニクスは、メモを貼った。
(a1) noil 2019/04/12(Fri) 23:06:35

【妖】 古城の吸血鬼 ニクス


[ 出会ってまだ僅かである少年に打ち明ける事は憚られた。

 孤独を癒す為に求められているのだろうか。
 そんな可能性すらも滲んでは消えた ]

  確かめたければ探してみせて。

  ただ、よく似てるよ。
  君の眸と目の色も声も。
  彼女は眠り続けてる。ずっと。
  
[ 知ったところでどうするのだろう。
 彼の言動>>$1に対する理由。
 まだ互いに見えない事が多かった ]
($11) noil 2019/04/13(Sat) 6:13:55

【妖】 古城の吸血鬼 ニクス


  ……君の最後の居場所?
  君はまだ幼い。
  世界の一部分しか見ていないだろう。
  決めつけるのは早計だと思う、……が。

  私にとってのこの城、か。
  全て灰燼に帰してしまいたい場所だよ。

[ 確認のような問い>>$2にはぐらからし
 ただ、狼を撫でながら問われるものに>>$3 ]
($12) noil 2019/04/13(Sat) 6:14:10

【妖】 古城の吸血鬼 ニクス


  ……どうして、だと思う?
  どうして、なんだろうな。

  君なら終わらせてくれると思ったから。

[ 曖昧な答えを一つ ]

  君と俺は、ちがうよ。
  おんなじじゃない。違う生き物だ。

  君は人を殺したことがないだろう?
  それくらい、違う。

[ 同じ枠組みで収まり上がるように思え>>$4
 男は呆気なくそれを否定した。
 男の目に映る彼はどうしたって人であり
 彼の賞賛>>$5すらも笑みを浮かべ頭を振る ]
($13) noil 2019/04/13(Sat) 6:14:31

【妖】 古城の吸血鬼 ニクス


  綺麗ではない。醜い化物だよ。
  人の血を吸い尽くす鬼なのだから。

[ 独りが嫌で生きたいから殺してはくれない少年>>$6
 知ってどうするというのだろう?>>$7
 男は草臥れたまま、乾いた笑みを浮かべた ]

  ……そうだね。

[ 彼に対して勝手な希望を抱いたのは此方だ。

 だとしても切望を叶えぬが彼の願いを叶えよと
 望まれて優しくは出来なかった。
 この男の余裕など、とっくになかった ]
($14) noil 2019/04/13(Sat) 6:15:37

【妖】 古城の吸血鬼 ニクス


  君が寂しい時に傍らにいて
  君が悲しい時に慰めて
  君が恋しい時に愛を囁く

  そんな、存在になれたらよかったね。

[ 彼の生き死に男が何故関係するのだろう。

 男にとっては分からない事だらけで ]

  君は俺を知ってどうしたいの?

  そんな事しなくとも、
  君だってこんな風に生きられる。
  セレン、君は世界を知らなさ過ぎるよ。

[ それでも彼を窘めるような台詞で
 口許に微笑を浮かべて困った顔を繕った ]
($15) noil 2019/04/13(Sat) 6:16:02

【妖】 古城の吸血鬼 ニクス


[ その男が僅かに目の色を変えたのは
 続く彼の言葉>>$8だった ]

  君は、律儀だね。
  俺の全てを知った時、
  ……君は俺を殺してくれるんだろうか。

[ 自嘲じみた笑みを浮かべながらも
 孤独に生きた少年にこのような仕草。
 させたのは他ならぬ自分だと自覚する。

 その負い目なのかどうかは分からない ]

  一瞬の夢が生温い程、苦しい毒となるよ。

[ まるで経験をなぞらえるような調べで
 ふたりぼっちの夢>>$9を望む少年に
 男は初めて憐憫の色を浮かべた ]
($16) noil 2019/04/13(Sat) 6:16:19

【妖】 古城の吸血鬼 ニクス


  セレン。
  君が俺を知る事で何が変わるかは分からない。
  だけれど、君が眠りにつく前、話をしよう。

  巻き込んだ私が唯一君に出来る罪滅ぼしだ。

[ 男の勝手な事情を少年に押し付けた代わりに
 男は彼の願うひとりぼっちじゃない夜を提案する ]

  それに私にとっても悪い話じゃない。
  先の見えない漠然とした生よりも
  ほんの僅か光る粒を手にする方が、幸福だから。

[ 彼にとっては何気ない発言であっても
 人の子により赦される可能性を男は見出し
 どうしようもなく賭けてしまっていたから ]
($17) noil 2019/04/13(Sat) 6:16:52

【妖】 古城の吸血鬼 ニクス


  紅茶、美味しかったよ。
  薔薇に苦い記憶ばかりだったけれど
  ほんの少し懐かしい気分だった。

  今日はもう部屋におかえり。
  君も来たばかりで疲れているだろう。

  ゆっくり、おやすみ。
  
[ その言葉を皮切りに大人しかった狼が立ち上がる。
 彼の表情は見えなかった>>$10
 ただ、静かに全てを察したように狼は彼に連れ添い 
 男はゆるりと別れ際に嘯いた ]
($18) noil 2019/04/13(Sat) 6:17:11

【妖】 古城の吸血鬼 ニクス


  ……セレン。
  君の気持ちは嬉しいよ。
  君は優しい人だと、思う。

  それでもどうしても、駄目なんだ。
  生きたいとは、思えない。

  ……忘れられないんだ。

[ 薔薇の香りが立ち込める場所で
 自分の顔を覆って、瞼を閉じる。

 扉が閉じられるその時まで ]**
($19) noil 2019/04/13(Sat) 6:17:45

【妖】 古城の吸血鬼 ニクス

[ 彼の声に応えるように狼>>$21は耳を傾ける。
 アイスブルーの双眸は凪いでいた。
 問いかけに対して狼は語る言葉を持たない>>$22
 ただ、否定するように吠えたりはしなかった。

 狼は彼の問いにくぅんと小さく鳴く>>$23
 主が死んだら眷属はどうなるのか>>$24
 その心配は無用だとばかりに懐くだろう。

 眷属は名を持たない。
 少なくとも全て朽ち果てた時から。
 しかし、与えられた新しい名は>>$25
 眷属に、否やクーにとって存外悪くなく ]
($42) noil 2019/04/14(Sun) 0:17:59

【妖】 古城の吸血鬼 ニクス


  ( あまりに可愛らしい名前過ぎるけど )

[ その声に応えるように鳴いてやった。

 喋れたら良かったのに>>$26
 クーはその言葉に鳴くこともしなかった ]

  ( そうだな。もし話せていたのなら
    早くあんな奴捨てろって言えたな )

[ 主と子供二人に対して思う想いはあれど
 なんだかんだ主を捨てられないクーにも
 名付け親である彼の不幸を願ってはおらず
 思わず、そんな呟きを浮かべたのだった ]*
($43) noil 2019/04/14(Sun) 0:18:15

【妖】 古城の吸血鬼 ニクス


[ まるで、海の底に沈むような夢を見ていた ]

($44) noil 2019/04/14(Sun) 0:24:11

【妖】 古城の吸血鬼 ニクス



[ 息をする。

 その度に口許からは泡が溢れて
 遮られた視界は真っ暗闇のまま
 そこへ、其処へ、底へと沈んでいく。

 陽の光すら曖昧な世界。
 切り取られた一部分で息をする。

 揺らめく波の中に白く透き通った何かが映った。
 人の腕だと気づき、払った。

 きらきらと光る金糸雀の髪。
 海の中にいようと頭に響く鈴の音 ]

($45) noil 2019/04/14(Sun) 0:24:26

【妖】 古城の吸血鬼 ニクス


[ 目を覚まして ]
($46) noil 2019/04/14(Sun) 0:24:41

【妖】 古城の吸血鬼 ニクス


[ 誰かの声がよく聞こえる。

 無性に叫びたくなって息をする。
 唇から漏れるのは泡が二つ。
 身を捩りたくなる痛みが突き刺す。
 目を抉り取ろうとしても力が入らない。

 何から覚めろというのだろう。
 分からない。解らない。判らない。
 答えなど出ないまま、息が詰まる ]
($47) noil 2019/04/14(Sun) 0:25:02

【妖】 古城の吸血鬼 ニクス


  ( ここじゃ、息なんて出来ないから )

[ 首を締めて心臓を貫いて呼吸を止めた。

 誰かが悲しむような声が聞こえた ]*
($48) noil 2019/04/14(Sun) 0:25:39

【妖】 古城の吸血鬼 ニクス

  ―翌日―

[ 狼は少年が起きる頃には傍に控えていた>>$33
 念入りに隠されてしまった風貌に>>$34
 狼は不思議そうに首をかしげる。

 彼が服装を変えようと狼の眸には
 彼は彼として映っていたからだった。

 腹が空くかどうかに対する反応は
 同意するように短く吠えただろう。
 主がいようといまいと朝だろうと夜だろうと
 彼に従い歩く眷属の姿は特に変わりなく映るはずだ ]
($49) noil 2019/04/14(Sun) 0:36:59

【妖】 古城の吸血鬼 ニクス


[ 少年が歩く道筋を辿るように狼はついていく。
 少年が開けた空き部屋>>$36は沢山ある。
 どれもがちぐはぐな部屋だっただろう。

 ぬいぐるみが沢山用意されていたり
 キャンバスに塗りたくられた絵だったり
 ナイフが引き出しにこっそり忍ばれていたり
 性別やその子の性格を表したような室内だった筈だ。

 ニクスを模したのだろうか、
 幼い子供の落書きだってある。
 ニクスは相変わらず変わらぬ笑みを浮かべている。
 はたは誰かに向けて綴られた手紙もあった。
 羊皮紙に綴られた文字にはこのように書かれていた。

 ごめんなさい、やっぱり私には出来ない

 差出人は書かれていなかったが、
 何か水滴が滲んだ痕跡も残っていただろう ]
($50) noil 2019/04/14(Sun) 0:37:23

【妖】 古城の吸血鬼 ニクス


[ 書籍が多く置いてある室内では、
 吸血鬼のあり方や、殺し方、特性。
 そんなものの纏めだってあったし、
 聖水なんか用意してある部屋まであった。

 しかしどの子供も結局実行には至らず
 最終的に謝罪の言葉を残していた。

 書籍の中に日記が一つ混じっていたのを
 気づいただろうか。
 書籍の中に記されている事は他愛のない日々。
 背表紙に残っていた名前は、セレスと綴られていた ]*
($51) noil 2019/04/14(Sun) 0:37:35

【妖】 古城の吸血鬼 ニクス


[ 日が暮れる前の時間ならば、
 男は寝室の中で眠りについている。
 陽の光を許さない暗い部屋の中で瞼を閉じている。

 死んでいるかのようにしかし細く長い息を続けている。

 もし日が落ちて夜が始まれば男は散策をしている。
 庭園にいる少年にも聞こえるような
 ピアノの旋律が彼にあてがった部屋から
 流れているのが耳に届くかもしれない ]*
($52) noil 2019/04/14(Sun) 0:41:19

【妖】 古城の吸血鬼 ニクス

  ―日記―

[ これからあの城で奉仕しなさいだって。

 シスターはその為に私に様々な事を教えたわ。
 炊事に、洗濯に、読み書きに、歌に、
 それからどうしてか、ナイフの扱いも。

 私が一番優秀だから選ばれたんだって。
 だけど私知ってるわ。
 あのお城には人の血を吸う悪い吸血鬼がいるんだって。

 私が選ばれたのも私が一番かけっこが早いから。
 きっとそうに違いないと思うの。
 だから私があのお城に行って悪い吸血鬼を倒して
 みんなが安心して暮らせるように頑張るわ。

 金貨一枚。
 シスターが私にくれた大きすぎるお小遣い。
 どうしてかは判らないけどお守りとして
 隠すなら誰にも見つからない部屋にしないと。
($53) noil 2019/04/14(Sun) 0:46:26

【妖】 古城の吸血鬼 ニクス

  ―日記 2頁目―

[ 今日、びっくりしたことがあるの。

 吸血鬼と呼ばれた人にはじめてあったんだけど
 あの人、赤ん坊のリリーよりも何も知らなかったわ。
 私の姿を見ても追い出そうとして
 全然手を出してこなかったから全部話したの。

 そうしたら困った顔をしていたから
 とりあえずお腹が空いた事を伝えたの。
 その後どうなったと思う?
 薔薇の花を私に送ってきたの。

 人は薔薇なんて食べないわって伝えたら
 すっごくすっごくビックリしたみたい。
 仕方がないから薔薇の花で作った紅茶を淹れて
 二人と一匹に用意したら驚いていたわ。
 でも狼って紅茶を飲めないのね。
 その点だけは、反省。
($54) noil 2019/04/14(Sun) 0:50:42

【妖】 古城の吸血鬼 ニクス

  ―日記 3頁目―

[ 結局泊まっちゃった。
 大きくて広い部屋は私が今まで見たことのないくらい
 立派でお姫様が眠る部屋みたいだった。

 落ち着かなくなってそれからあの人を尋ねたのだけど
 揺すっても頬を叩いても全然起きないの。
 吸血鬼が夜にしか起きられないのは本当みたい。
 仕方がないから夜まで待っていたら眠っていたみたい。

 起きたら彼がそばにいたわ。
 帰れって言われたからもう一度私の目的を話したの。
 世話役は間に合っていると聞いたけれど
 私は私で代表として訪れているから
 何も出来ずに帰るのは困るって伝えたの。
($55) noil 2019/04/14(Sun) 0:56:54

【妖】 古城の吸血鬼 ニクス


[ そうしたら彼は鋭い歯を見せてきたの。
 狼よりも細くて固そうな牙だったわ。

 とても恐ろしいものには思えたけれど
 この人自身は相変わらず怖くなかったから
 逃げ出さない私を見て不思議に首をかしげてたわ。

 卿が覚めたなんて失礼な事を言うから
 なんとなく腹が立って長い足を蹴ったけど
 そういえば彼の名前を知らなかったから聞いたの。

 名前なんてないって言うから、考えたわ。
 そうしたらぴったりの名前があったから
 今度から私は彼をそう呼ぶことにした。

 ニクスって。セレス、私の名前とぴったりだもの。
 夜と月って素敵よね ]**
($56) noil 2019/04/14(Sun) 0:57:42

【妖】 古城の吸血鬼 ニクス


[ ピアノの音色をかき鳴らしながら
 脳裏に思い浮かべるのは数多の人の顔。
 この城で過ごした数十名の子供達。

 その中でも一際目立つのは陽の存在。
 月の名前を持つ子供の姿だった。

 ふと、開きっぱなしだった部屋の中に
 与えた本人の存在>>$62が増えた ]

  おはよう、セレン。よく眠れたかな?

[ 挨拶は極めていつも通りに。
 ピアノの手を休めれば彼に振り返った。

 彼の手にあるのは知恵の実>>$63
 それから棘の目立つ赤い薔薇の花だった。

 彼の言葉>>$64に男は目を伏せる。
 言葉を選びあぐねている様子だった ]
($66) noil 2019/04/14(Sun) 5:26:17

【妖】 古城の吸血鬼 ニクス


  それは、俺が触れていいものじゃない。
  それに、きっと君が持っていた方が喜ぶ。

[ 差し出された金貨一枚>>$65
 久々に他者から存在を生かされる今に
 男にしては少し苦い顔をしてみせる ]

  部屋がいつもの調子なのは、忘れられないからだ。
  いや、……忘れたくないのかもしれない。

[ ピアノに備え付けられた椅子に腰掛けた。
 男は飾られた赤い薔薇一輪に視線を向ける ]
($67) noil 2019/04/14(Sun) 5:26:33

【妖】 古城の吸血鬼 ニクス


  忘却は人にのみ存在するものだから。
  それから、俺が触れたくないのもある。

  彼らがここで生きた痕跡を、
  俺如きが穢してしまいたくない。

[ 組んだ指だけが落ち着きなく動いた ]

  ……その思い出が、記憶が、より胸を痛ませても。
  どの子供も悪い子供じゃなかった。

  中には俺の願いを叶えようとする子もいた。
  結局、逃げてしまったけどね。
  他には父のように慕ってくれる子供もいた。

  だが、みんな帰してしまった。
  残酷な望みを君達に架していると分かっているから。

[ 言葉を区切り、それから少年を見遣る ]
($68) noil 2019/04/14(Sun) 5:26:49

【妖】 古城の吸血鬼 ニクス


  君を特別扱いしたのは……、
  その金貨をお守りと持ち歩いていた子に
  君が少し似ていたからだ。

  どう。少しは、殺す気になれた?

[ よく見ると日に焼けたのだろうか。
 赤い頬>>$58は少し痛々しい。
 冷やしてやるべきだろうと彼を見つめ ]

  なんて。
  ……君に酷い事を願っているのも理解してる。
  君と俺を違うと枠組みを取り替える癖に
  君に同じ所まで堕ちろと
  それと同義の言葉を口にしているのだから。

[ 男自身の矛盾>>$38を形にした。
 困ったような眉はそのままにふと顔を上げ ]
($69) noil 2019/04/14(Sun) 5:27:13

【妖】 古城の吸血鬼 ニクス


  色々と、知ってくれたんだね。
  出来れば君が全て知った上で、
  承知してくれた上で、欲しいものだから。

  ありがとう。
  でも多くを見て回ったのなら腹が減るだろう。
  何か、用意しようか?

[ 彼が選んできた赤い果実を見て、尋ねた ]**
($70) noil 2019/04/14(Sun) 5:27:29

【妖】 古城の吸血鬼 ニクス

  ―日記 4頁目―

[ 薔薇の花が咲く場所を教えてもらったわ。
 大きな庭園にあるみたいだった。
 でも全然世話をしていないみたい。
 仕方がないから棘の処理をしてあげた。

 掃除も全然していないみたいだからしたの。
 食堂があるなら使うしかないじゃない?
 村には立ち寄れないけど
 お腹が空いた旨を伝えたらお小遣いをくれたの。

 足がないって伝えたら狼を紹介してくれた。
 彼の背に跨って街まで辿り着いて沢山お買い物して、
 荷物沢山に帰ってきた私をみてニクスは目を丸くしたの。

 帰ってくると思わなかったんですって ]
($71) noil 2019/04/14(Sun) 15:17:59