人狼物語 三日月国


7 【R18】鈴蘭の村:外伝6〜カフェリコリス〜【RP半再演ペア】

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【妖】 セレン

 
   ……ん、わからないや。


[ 曖昧な笑いに曖昧な言葉で誤魔化して、
  優しい言葉に視線を落とし、震えを逃す。>>$128

  泣きたい夜があったかだなんて、>>$129
  そんなもの、無かったに決まっている。

  それは決して恵まれていたからではなくて、
  世界から爪弾かれた己が見出した唯一の自己防衛。

  自己を殺し何も感じないことに慣れさせて、
  夜に何かを想う時間があれば眠りに繋ぐ生き汚さは、
  ここまで生き残るに必要だった ]
 
($0) pisca 2019/04/15(Mon) 23:52:54

【妖】 セレン

 
   泣くのって、難しくって……。
   あんまり覚えてないんだ、泣いたこと。
   無意識にそうしたことはあったかもしれないね。


[ 故に、彼の綴る言葉は遠くて眩く、>>$129
  ただ沈んでいくだけの己に昏い影を滲ませる。

  それでも彼なりに沈む子供を掬おうとしたのだろう。
  他人を伺い生きて来た己の感覚はそれを嗅ぎ取り、
  嘘だけはつきたくなくて、曖昧さを再び強調しつつ]
 
($1) pisca 2019/04/15(Mon) 23:53:22

【妖】 セレン

 
   ぼくも世界に憎まれてるとしか思ってなかった。
   あなたはぼくは違うというけれど、
   周りから見ればぼくは化け物だったんだって。


[ 籠りかけた緊張を抜くように、
  灰の瞳だけを閉じ瞼を撫でながら細く息を吐く。

  陽に痛めた眼は未だじわじわと灼ける痛みが残り、
  一晩を越して休ませなければ明日も痛むだろう。

  他人からみたら化け物と評価される要素のひとつを、
  忌々しく思った記憶は実のところ、なかったのだけれど。

  このように生まれたから仕方ない――、

  諦めを土壌にした思考は深く根付いて寂寞の花となり、
  こうして夜の前で咲き、孤独だけが伴の過去を知らせて ]
  
($2) pisca 2019/04/16(Tue) 0:01:05

【妖】 セレン

 
   おんなじだからだよ
   貴方がひとりで飢えて苦しんでいたら、
   その痛みを思い出すから、悲しい。


[ これでは伝わらないだろうか。
  過去を想ってひとりぼっちの彼が苦しむのを、
  見ていて愉快であれば彼を昨夜で殺せている。

  だからこそ、価値の話に到れば単純に。>>$131 ]
 
($3) pisca 2019/04/16(Tue) 0:01:48

【妖】 セレン

 
   あなたに価値がなければ、
   セレスも、他の子どもたちも――…
   思い出のなかに後悔を残したりはしないよ?


[ きっと否定できないであろう価値を付け足した ]
 
($4) pisca 2019/04/16(Tue) 0:02:24

【妖】 セレン


   なんでもいいよ、何でも答える。
   ニクスさまが望む限りは拒みはしない。

   聞いていて気持ちいいものじゃないと思うけど。


[ 視線が戻って紅眼に囚われて、>>$132
  またちりちりと焦がれる心悸に首を傾げつつ。

  己の過去に価値などない子供にとって、
  望まれれば呈するのはあたりまえの思考でしかなく。
  故に、恭順を誓うかのような言葉は、
  魔眼や教育で仕込まれたものではなく本心から。

  村のことを尋ねられると予想していたおかげで、
  ふるふると髪を揺らす仕草はとても自然だっただろう ]
 
($5) pisca 2019/04/16(Tue) 0:18:52

【妖】 セレン


   何とも思っていなかった……かな、
   そこに売られた時は、少し安心しただけの場所。

   お腹は膨れるし、怪我は治して貰えたし、
   寒くて震えながら眠れない夜を過ごすことも無くなった。
   自分だけの寝台も初めてだったし、
   服だって、破れていない古着を貰えたから。


[ 裏を返せばそれまでは常に飢え、怪我もし、
  寒さに震えて眠れる夜は少なく眠る場所などなかった。
  服だって襤褸なだけで服と呼んでいいものかどうか ]
 
($6) pisca 2019/04/16(Tue) 0:22:43

【妖】 セレン


   言われるままに生活していれば打たれなかったし、
   逆らわなければ、折檻されたりもしなかった。

   誰もぼくを見ないし、触れもしない。
   ぼくに生贄となること以外の期待していないから、
   そういうものだとずっと思っていたくらい。
 

[ 記憶の限りを辿って綴る生活は、
  古城の主には悪くないものだと感じるだろうか。
  それとも、己には知り得ない憐憫を誘うのだろうか。

  手が伸びて僅かに身を竦めたのは反射だった。
  抗いはなく無抵抗でありながら怯えの残る仕草は、
  彼が言葉を継いだころには失せさせはしたけれど ]
  
($7) pisca 2019/04/16(Tue) 0:24:35

【妖】 セレン

 
   ぼくと話しをしようとしてくれたのは、
   あそこでは変わり者だった……あの子だけ。

   周りのみんなのように一緒に何かをしたりとか、
   そういうこともなかったから……。

   生贄として育てた価値がやっと芽吹いたって
   そうじゃなければただの……ただの、何だったかな?
 

[ つまりはずっとひとりきり。
  飢えなくなったし怪我も治されたし生活できた、
  その幸運を享受する生贄として育てられただけの場所。

  記憶から消していた言葉を探るように黙って暫し、
  漸く思い出したそれを、
  無感動に受け止めた証として躊躇いなく口にして ]
 
($8) pisca 2019/04/16(Tue) 0:41:00

【妖】 セレン

 
   ただの気味の悪いガキとかそういう……?
   気味の悪い化け物だったかなぁ、
   そこはあんまり覚えてないや、ごめんね。
 
   だから、村は、ぼくにとってはどうでも良かった。

   何にもないぼくに価値を付け足してくれたけれど、
   ニクスさまは、それを要らないっていうから……

[ 価値がないのは自分の方だとまでは綴らずに。
  これでいいのかなと伺うような視線で紅い瞳を覗く ]*
  
($9) pisca 2019/04/16(Tue) 0:43:39

【妖】 セレン

 
[ きりきりと痛む眼の奥に溜まる滴が、
  もし涙だとしたら今らなら流せるのかも。
  
  耳に柔らかな声音が響くたびに、>>$10
  揺れる思考は他人事のように涙の存在を自覚して、
  灰と蒼はずっと古城の主を映し逸らさなかった。

  綺麗なものじゃないと綴る言葉の真意に、
  淡い吐息を飲み込んで、困ったように。

  語彙も拙い己では伝わらないだろうかと、
  再び言葉を組み立てようと思考を巡らせて ]
 
($14) pisca 2019/04/16(Tue) 2:47:54

【妖】 セレン

 
   でも、主観が違えば世界が違ったように、
   あなたが自分をどう思おうとそう見えたんだ、きっと。

   ……せんぶ見せるのは、怖かった?
 

[ 言葉に含んだ哀切は玉響に。

  夜の怪物の心を蝕む何かが隠したものは何か、>>$10
  それを見てみたいと思う興味の発露を、
  全てを諦めていた己にしては珍しく双眸に映し ]
 
($15) pisca 2019/04/16(Tue) 2:58:54

【妖】 セレン

 
[ 子供の拙い話を聞いてくれる彼は、
  己を取り巻く世界の悪意に中断を挟まない。>>$11
 
  どうしてかなと過るも望まれるままに語り終え、
  終わりを結ぶ言葉に眼を瞠り瞬きを数度。>>$12
  
  生贄も子供もいらないのなら正に無価値でしかなく、
  彼を殺す為だけの機構として扱うのかと思えば。

  想像上のものでしかなかった微睡みを――>>$1:9
  己には赦されなかった憧憬を引き出してくるとは ]
 
($16) pisca 2019/04/16(Tue) 4:08:55

【妖】 セレン

 
   …………


[ 外だけ磨かれ内は疵だらけでも、
  辛うじて保たれていた自衛の輪郭が緩む。

  瞳の奥が熱く、痛かった。
  堪えたいのに抑えられない何かで、
  視界が漣立って上手く射抜く紅眼が映らない。>>$12
  
  これまで生きるに必要なものは諦めで、
  猛毒でしかなかったものが期待と希望のふたつ。
  己のものなど生命の他に何もなく、それが当然。
  
  だから、人にしか映らない彼に手を伸ばされて、
  人への恐怖に身が竦んだ意識は溶け消えたように ]
 
($17) pisca 2019/04/16(Tue) 4:28:36

【妖】 セレン

 
   と……く、べつ…… ?


[ 常ならば受け流せただろう響きに瞬きを幾度か。
  思わず俯いて前髪が異色を隠し、
  繰り返した言葉の意味を噛み締めて息を吐く。

  細やかな震えは肩にも伝播しているだろう。
  その肩に吐息で揺れた空気が触れて、
  びくりと震えた怯えに促され掌が自然と伸びて。

  手に触れた。
  傍らに腰かけたままの冷たい手に。>>$12
  触れることを躊躇った自衛を崩されて、
  繋いで欲しいと囀ったあの夜のようにもう一度だけ ]
 
($18) pisca 2019/04/16(Tue) 4:29:24

【妖】 セレン

 
 

[ たいせつなものは何か、なんて―― >>1:$32

 
 
($19) pisca 2019/04/16(Tue) 4:31:07

【妖】 セレン

 
   ない、……ぼくには、なにも……
   だって…たいせつなもの……は……


[ 喉が震えて上手く音にならない言葉を辛うじて束ね、
  俯いたまま顎だけを濡らして頭を横に振る。

  静かに訊ねられた答えを、
  己は今までいちども持ってはいなかった。>>$13

  生き延びるだけが精一杯で、
  それ以外のものを諦めた身からすれば、
  命というのが最も近いかったのかもしれない。

  けれどこの夜の居城は未来の終わりで、
  そこにすら居場所がないのだと知らされて、
  幕引きのためだけの価値を見出されたと理解して。
  
  従順にその命すら諦めた子供に問う静かな響きが、
  辛うじて保たれた輪郭を崩し、溢れさせたのは何なのか ]
 
($20) pisca 2019/04/16(Tue) 4:53:22

【妖】 セレン


   
   ぼくの届く場所には……
   何も……なかった、から……


[ だから、今まで価値がなかったのだろうか。 

  理解は唐突に染み入って唇をきつく噛み締めた。
  幾度も噛んでしまったそこはとうとう壊れて傷ついて、
  鉄錆のような味が広がり――それすら気付かない。

  たいせつなものどころか意志もない。
  正しく空虚で、人間らしさの欠片もない異端の存在。
  
  想いの欠片は人のものではなくとも、
  たいせつなものを知る彼の方がよほど人間らしい、
  そんな理解すらも、今更のようにじわりと広がって ]
 
($21) pisca 2019/04/16(Tue) 5:02:35

【妖】 セレン



[ 陽に焼けた肌がひりひりと痛む。
  震える瞼を鎖して留めた滴では冷やすに足りない。

  泣いてるのかな、泣いてるんだろう。
  なんで泣いたのかは、今なら理解ができる―――… ]

 
($22) pisca 2019/04/16(Tue) 5:04:54

【妖】 セレン


  たいせつなものが、欲しかったんだ。


[ 諦めたそれは手の届かない遠い夢の中だけれど。
  未来が終わるまでの間の微睡みを許されたのなら。

  生贄でもなく、ただ従うだけの子供でもなく、>>$12
  眠る間だけ――今だけは、ただのセレンとして。

  口にすることもきっと許されると信じて ]**
  
($23) pisca 2019/04/16(Tue) 5:14:36

【妖】 セレン

  
   夢はね、抱くことは無かったから。
   眠る夢を見ることも殆どなかったから。


[ 俯くままに綴る言葉は不安定に揺れて、
  淡々と続く彼の世界に鑢掛けされる錯覚に息を吐く。>>$24
  
  繋いだ掌は冷たく遠い。
  繋げて理解した感覚はきっと正確なのだろう。

  “己の手にも何もなかった” 

  知って居たはずで認めていた筈のそれに、
  まだ何かが残されているのかもしれない空想を。
  何もないことを理解しきって、
  ふふ、と笑う顔は恐らく柔らかかっただろうか。

  俯いた顔は誰へも見せないけれど。
  今だけは目を背けていた現実を口にする子供は、
  何もなかった空洞に虚ろな笑いを溢すだけ ]
 
($26) pisca 2019/04/16(Tue) 16:45:13

【妖】 セレン

 
   人との繋がり……じゃないと思う。

   誰かがぼくに手を伸ばす時って大抵殴る時で、
   近付かれるたびに怖くて仕方なかったから。

   人は怖いもの。
   その繋がりなんて欲しくはないよ。
   

[ 自ら繋がれて大人しく従えば、
  少なくともその間は殴られないというだけの自己防衛。

  夜を泳いで売られた日も、
  生贄化粧に縛られ城に置き去りにされた日も。

  そうして異端を見せ付けるように、>>0:171
  牙持つ夜の怪物に己をものだと云ったのは。

  そういうことなのだろう、きっと ]
   
($27) pisca 2019/04/16(Tue) 16:56:29

【妖】 セレン

 
   ぼくはモノだったんだ、今までね。

   大切なものなんてないから、
   自分にとって何が大切かも分からない。
   
   だからそれが欲しかっただけの、
   心のない怪物みたいなものだった……それだけ。


[ 繋いだ掌をそっと解放し、
  視線は交わらないままに椅子から辞して足は床の上。

  借り物の服に靴。
  己のモノなど何一つなく、子供はただ唇で笑うだけ。

  足元に控えていて見上げる狼だけは、
  流した涙がもう枯れたことを知るだろうけれど ]
 
($28) pisca 2019/04/16(Tue) 17:05:49

【妖】 セレン

 
   ただの夢を見たかったのかもね。


[ 真実から遠ざかる夢を。>>$24
  許されないその行為を、幾夜の間だけでも。

  拒絶も、独りも慣れている。
  疵は刻まれ続けてその痛みすら笑って流せる。

  虚飾であってもそれは身を護るための鎧だった。
  他人が己を侵すことから守るための唯一のもの ]


   セレスに会おうと思ってたけど
   やめた方がよさそうだね、あなたを見ていると。

   彼女の想いを綴った日誌を返すべきかなって。
   あれはぼくなんかが触れていいものじゃなかった。
 
($29) pisca 2019/04/16(Tue) 17:18:43

【妖】 セレン

 
[ 日誌の場所は知っているのだろうから、
  己の諦めを城の主たる彼に告げて笑いはそのまま。
 
  ただ、彼が口にした言葉が真実だとするなら>>$12>>$13
  かれの孤独を埋めるには、互いを知らなさ過ぎて ]

   
   貴方の傍にしか居場所はなかったけれど
   貴方の傍にもぼくは居場所がないように思うんだ。

   生贄も気味の悪い子供も要らないなら、
   話すたびにぼくが要らない子だと知られてしまうから。

   
[ 相互不理解の螺旋が続く限りはきっとこのまま。
  ならば要らない子のまま彼を殺した方がきっと楽だろう。
  
  今なら恐怖に怯えることなく、
  彼を殺した後に自ら心臓を突くことも出来る気がして ]
 
($30) pisca 2019/04/16(Tue) 17:35:52

【妖】 セレン

 
   でも、貴方が知りたいことは全部見せる。

   ぼくには最初から何もなかったけれど、
   モノでしかなかった僕が怯える必要なんてないし。
   命も大事なものじゃなかったって理解したからさ。


[ 焼き直しの言葉に悪辣さはなく、>>$24
  彼が望んだただのセレンという子供らしく素直に。

  彼の知りたいことが尽きた時、
  きっと終わりの時間が来るのだろうと予感しながら ]**
 
($31) pisca 2019/04/16(Tue) 17:54:42

【独】 セレン

/*
セレンの心がばっきり折れた瞬間である
(-21) pisca 2019/04/16(Tue) 17:56:11

【妖】 セレン

 
   ありがと……でも、そうじゃなくて。

   ぼくには何もないことが分かったから、
   それをぼくは理解したからもう怖がる必要がない。
 
   つまりあなたの望むことを、
   今なら何でも出来る気がするってことだよ。


[ 怪物と自認する彼が、
  人を怖がった子供に返す言葉に瞬いて、>>$32
  己の語彙のなさに眉を寄せながら言葉を落とす。

  人との繋がりなど、求めてはいなかった。>>$27

  今、目の前にいるのは夜の怪物で、
  人と変わらないと訴えはしたものの――
  その価値観を、現状、揺るがすことが出来ないならば ]
 
($34) pisca 2019/04/17(Wed) 5:48:41

【妖】 セレン

 
   ただ怖かっただけなんだ、
   ぼくには何もないのを認めるのを。
   貴方にも、全て知られてしまうのを。

   夢を見るのも恐る恐るだったし、
   怯えて逃げて、ただ生きただけの子供に、
   歩み寄ろうとしてくれたのは、嬉しい。

   でも、ぼくが歩み寄るべきなんだよね、


[ 見下ろす視線に応じて顎を上げながら、>>$33
  落ちて来る言葉の一つ一つをゆるりと噛み締めて。
  
  嫉妬、の言葉に瞬いて、首を傾げる ]
 
($35) pisca 2019/04/17(Wed) 5:53:55

【妖】 セレン

  
   何もかも、かもなだったのかな……
   大切なものを持ってる貴方を羨ましいと思う。
   
   その大切なものに繋がった根源が……
   セレスが、眠る場所へ行ってぼくが会うのは、
   貴方の大事なものを土足で踏み荒らす気がして。
   

[ 顔を上げたまま、掌を上げて眼前の胸板へと添えた。
  冷たい夜の鼓動は触れた掌に伝わらないのだろうか。
  それでも指先は心悸を促すべく、トン、と柔らかく叩き ]
 
($36) pisca 2019/04/17(Wed) 6:22:37