人狼物語 三日月国


167 【R18G】海辺のフチラータ【身内】

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視点:


【見】 郵便切手 フラン

【街中】

「………今日も賑やかだなぁ。」

屋台が立ち並ぶ方向へ独り言。
祭りは変わらず賑わいを見せている。
余所見をしたのも数秒ばかりのことで、
帽子を深く被り直してから、石畳の上を道順通りに歩いていく。
三日月島で交わされる言葉の数が減ったことになんて、直ぐには気づかない。
或いはずっと。
誰かが帰ってきたことにも。
凶弾が、その日も誰かの命を奪い損ねたことにすら。
きっと気づかないのだろう。

「こちらへお受け取りのサインをお願いします」

配達員の日々は大体殆ど通りだ。
(@0) dome 2022/08/20(Sat) 21:08:13

【独】 郵便切手 フラン

/*
自分もPL予測しとくか〜と思ったけど明らかにわかるところしかわかってないから当てるとか無いんだよな

ヴィオレッタ:くろはさん
コルヴォ:許さん
ソニー:はぐきさん
マウロ:音水さん
マキアート:あどさん
リカルド:和泉さん
ロッシ:睦月さん

がまず確定してるから他がそれ以外ってこと………。
(-108) dome 2022/08/21(Sun) 1:27:25

【秘】 郵便切手 フラン → エースオブ―― ヴィオレッタ

「からかわないでください……」

いつかと同じ、弱ったような反応。
ほんの少し、満更でもない気持ちを滲ませて。

「お兄ちゃんだなんて、
 もう長い間呼ばれていませんね」

いつも呆れと愛しさを滲ませた声音でそう呼ばれた。
きっと頼りない兄だったろう。
懐かしむように落ちる眼差しは、タルトを載せた食器ではなく、どこかその先の遠くを見ているようだった。

「ヴィオレッタさんは、
 自分よりずっとしっかりしていますけど。
 休めるときに、休んでくださいね。
 お話……は、自分が聞けることなら、聞きますから」

何も知らない他人だからこそ話せることもあるだろう。
無論、話せないことも。
ミルクの甘さとタルトの甘さが異なるように、二人の感じるものは違う。
青年はせめて穏やかな時間を共有できていればと願うばかりだ。
(-117) dome 2022/08/21(Sun) 2:27:08
フランは、妹は2年前に亡くなっている。
(t0) dome 2022/08/21(Sun) 2:28:00

【独】 郵便切手 フラン

/*
意味わからんアクション挟んだ人間になった
いや意味はわかってるんだけど
(-118) dome 2022/08/21(Sun) 2:30:38

【見】 郵便切手 フラン

【街中】

「こちらにお受け取りのサインをお願いします。
 ……ええ、はい。
 祭りもそろそろ終わりですね」

届け先でサインを受け取りながら、
祭りの賑わいを指摘する話に頷いた。
開催初日に比べれば喧騒も落ち着いてきた。
時折、届かずに持ち帰られる荷物が増えたような気がする。
気がするだけ、だが。

「良い一日を」

別れを簡素に告げて来た道を戻る。
街の裏側で流れた血が段々と表側に滲み出してきている気配を感じながらも、今日も時間は過ぎていった。
(@1) dome 2022/08/21(Sun) 17:47:04

【秘】 郵便切手 フラン → エースオブ―― ヴィオレッタ

「似合う、は初めて言われました。
 ……頼りない印象の方が持たれやすいので」

こそばゆい気持ちになって眉が下がる。
──遠くへ行った。
それが身に覚えのある言い方で。
でも確信なんてものはなかったから、どう反応するべきかを迷ってしまう。
揺らいだ内心は、機微に敏いあなたに悟られただろうか。
食器の立てる音だけが無感動だ。

「とても慕っていらっしゃったんですね」

消沈、という表現がここまで当てはまる状況もないだろう。
それくらいには参っているようだった。
それは確かなことだろうから、気遣わしげに言葉を掛ける。

「……もう、会えないくらいの遠くですか」

どちらともとれる表現を選んで並べて。
こういう曖昧さは、案外得意だった。
(-179) dome 2022/08/21(Sun) 22:08:09

【秘】 郵便切手 フラン → エースオブ―― ヴィオレッタ

「それは……寂しく、なりますね」

もしも異動の真意が"想像した通り"であるならば少し羨ましい。
不躾な言葉は甘味と共に飲み込んだ。
代わりに吐き出されるのは思案げなため息。

「きっとヴィオレッタさんは、
 先輩と同じ所へ行きたいのかもしれませんが。
 ……自分はまだ、こうしてお話をしていたいです」

あなたの望みと自分の喜び。
どちらを優先するべきかなんてものは明白だった。
未練がましくなってしまうのは、
思いの外、孤独を受け入れ難かったからだ。

あなたがどこかで死んだって、いつも通りに日々は過ぎるのだろう。
家族の時ですらそうだった。
別れだけが平等だ。
死だけが身分のしがらみを取り払う。

「だから、」

でもそれで良いとは思いたくなかった。

「預けものを。」

いつかの離別を避けられないなら、悪あがきくらい許されるだろう。

預けものおとどけものを、頼んでも良いですか」
(-196) dome 2022/08/22(Mon) 0:19:08

【秘】 郵便切手 フラン → エースオブ―― ヴィオレッタ

「すぐに、でないのなら……安心できますが」

それらしい答えを飲み下しながら、思考を巡らせる。

届けるのが自分の仕事なのに。
たった二回しか時間を共にしたことがないのに。
どうかしている。
でも、お互いそうでなければ、出会うことすらなかっただろう。
だから最後まで、どうかしたままでいてやるべきだ。

きっとこれが、青年にとって最初で最後の賭け事オールインだ。

明るい世界にも暗い話があるのなら、
闇の中に光を灯しても良い筈だ。
それがマッチ売りの火になるか、幾星霜と続く星灯りになるかは受け取り手に委ねられているのだろう。

だから願いを
掛けよう

胸ポケットに、手を伸ばす。

頼りないお兄ちゃんおれにとってきみは。
バーですれ違っただけの女じゃなくて、大好きな妹いつかの幸せを一瞬でも思い出させてくれた可愛い人だ。

(1/2)
(-328) dome 2022/08/22(Mon) 22:48:42

【秘】 郵便切手 フラン → エースオブ―― ヴィオレッタ

カフェの明かりに照らされて、差し出した手の中の預け物が露わになる。
繊細なチェーンの先。
エメラルドがひし形のプレートに嵌められている。
裏には Ninaニーナ と彫られた刻印が見えるだろう。
ひっそりと刻まれたそれに気づくかもしれないし、気づかないかもしれない。
どちらにせよ、今それは重要ではなかった。

「幸運の御守りです」
「また、
会える
ように」

きみの大好きな先輩と。
おれの話したいきみと。

あなたが少しでも長く、幸運と共に無事でいられるように。
預けもの、なんて言ってみたけれど
本当は返してもらうつもりなんて更々ない。

「……ずっと持っていてください。
 いつか
遠く
へ行くときも、一緒に持っていってください」

いつか向こうで会ったときが、それを返してもらうときだ。
できれば、遅ければ遅いほど良い。

いつ来るか判らない別れが来るまでは、またねを続けよう。
あなたにしてあげられることなんて、それくらいが精々だ。
それくらいはしてあげたかった。


(2/2)
(-329) dome 2022/08/22(Mon) 22:49:33

【見】 郵便切手 フラン

【バー:アマラント】

「お届けもの、です」

祭りの間、もう開くことはないのだろうと悟った扉の前。
一輪、花を添えた。
誰に見つかることなく枯れて朽ちる確率の方が高い。
それで丁度いいと思った。
密やかに過ぎるくらいが丁度いい。

「……サインは要りません」

正式な届け物でもないし、
受け取る人もいないから。

「よい夢を。」

帽子を僅かに持ち上げて、良き夢が訪れていることを祈る。
その後は暫く看板を見つめたままぼうっとして。
それから踵を返して立ち去った。
(@2) dome 2022/08/23(Tue) 11:30:38