人狼物語 三日月国


47 【半再演RP】Give my regards to Jack-o'-Lantern【R18】

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到着:微睡む揺籃 アリア

【人】 微睡む揺籃 アリア

 

 じ、尋問……?


[私の上にいったい何が起こったのか、
 まるで分からないままだった。
 いつもと同じように仕事をしていた筈なのに。]

 あなた……は……

[ ふっ、と意識が途切れた瞬間は覚えていた。
 落下する感覚。
 気がつくと見知らぬ荒野に投げ出されていて、
 そしてその直後、何か巨大な顎に咥えられてしまったんだ。]
(90) yuma 2020/10/19(Mon) 12:39:15

【人】 微睡む揺籃 アリア

[ 私を捕まえたまま、だんっと地面を踏んで駆ける銀色の獣。
 上下に揺さぶられるうちに目が回って、気分が朦朧としてきて、
 そうして現在に至る。

 石造りの冷たい床にぺたんと座り込んだ私は動く気力もなく、
 顔色はきっと青ざめていたことだろう。]


 ……、っ、……もしかして……あなたは。


[ 長大な蛇の玉座からこちらを見下ろす容貌に、見覚えがあった。
 何故、どうして、と疑問が渦巻く。
 だって、彼女――メイベルは、]


 "万魔の皇女"メイベル、なの……?


[ 創作の中の存在である筈、なのに。]
(91) yuma 2020/10/19(Mon) 12:47:51

【人】 微睡む揺籃 アリア

[ でも見た感じ、彼女は夢でも幻覚でもない存在のように思えた。
 だとしたら、私は、……もしかして、という想像。
 これって異世界転生というやつ?]

[ でも私は死ぬような目には遭ってなかったはず。
 確か、そう、職場の書架の高いところから本を取り出そうとして、
 バランスを崩して――]

[ ――現実世界での記憶はそこで途切れていた。
 何が引き金になったかまではまだ察し得ないけれど、
 そうだとすれば少しは気が楽になるというもの。
 考えている間に気力は戻ってきていたものの、
 ひとまずは彼女の出方を見た方が良さそうに思えた。]

[ メイベルが原作通りの存在なら、普通の人間にとっては
 恐ろしく危険な相手であることは間違いないのだから。]**
(92) yuma 2020/10/19(Mon) 12:56:14

【人】 微睡む揺籃 アリア

 

 
――「
嘘をつくことを禁ず



[ 彼女が命じる口調で告げると同時に>>93
 びく、っと背筋が震えてしまう。
 極細の針か何かを首からすっと差し込まれるような感覚。
 痛みがないのがかえって恐ろしかった。]


 い、いいえ。
 私、あなたを殺そうなんて思ってません。


[ 大蛇と銀狼、二体の魔獣に挟まれて>>94身動きもならず。
 小さく震えつつ答えた言葉は元より本心だった。

 それに元より、創作内の存在を殺すことも出来はしないだろう。
 現実世界の作品中にはいつでも、彼女は存在しているのだから。

 たとえ……完結までの途中で死んだりすることがあったとしても。
 ページを戻せば確かに、彼女が生きている場面を再現できるのだ。]
(95) yuma 2020/10/19(Mon) 14:21:52

【人】 微睡む揺籃 アリア

 
 だっ、だから。


[ こくりと唾を飲む。
 喉がからからに乾いた感じがした。


 ――
「私を殺さないで!」



[ 指先がほんのかすかに、何か文字を記すように動く。
 あるいはキーボードを打つかのように。
 瞬間、虹色の煌めきが私の手の甲に宿った。]
(96) yuma 2020/10/19(Mon) 14:25:33

【置】 微睡む揺籃 アリア

[
『創世の聖筆』


 この世界を最初に形作る時、用いられたという神々の遺産。
 創造の後に聖筆は七つの欠片に分かたれ、
 この世界を動かし得る存在を求めて散らばったという。

 聖筆と呼ばれてはいるが、その形状は筆記具には限らず、
 何らかの"しるし"として顕れることもあるという。
 人間や魔族をはじめとした様々な存在の元に現れ、
 歴史を動かしてきたアーティファクト。]

[ 私の手に宿った煌めきがそれであるとはまだ知らず。
 聖筆の命令権をメイベルへと用いたのだった。
 ただ、「殺さないで」>>96 と。]**
(L0) yuma 2020/10/19(Mon) 14:33:29
公開: 2020/10/19(Mon) 14:35:00

【人】 微睡む揺籃 アリア

―― 皇女の居城 ――

[ 玉座に深く腰かけるメイベルに>>97小さく頷いた。
 そもそも彼女に何かしよう、と思って、
 私がこの世界に現れたのではない筈なのだ。]


 ――っ。


[ 甲高く上がる声に>>98身をすくめて、
 けれど彼女につき従う二体の魔獣は動くことはなかった。>>99
 ほっ、と内心胸を撫で下ろすのもつかの間、
 石段を下りて間近に寄ったメイベルの気配に>>100
 きゅ、と身体がこわばってしまう。]


 ……私、を……


[ どうするつもり、と言うのにさえ恐ろしさを感じる。
 強大な魔物の持つオーラ。畏怖すべき存在
 声を途切れさせたまま、操られたように彼女を見上げた。]
(119) yuma 2020/10/19(Mon) 19:16:54

【人】 微睡む揺籃 アリア

[ 何かした、という彼女の問いへ

 「いいえ、何も」――と。

 答えようと開いた口から、声は出なかった。]
(120) yuma 2020/10/19(Mon) 19:18:26

【人】 微睡む揺籃 アリア

[ もう一度、同じように言おうとしても声は出ない。
 目を瞠って言葉を変えてみた。]


 わかりません、
 でも――、た、たぶん。何か、したんだと。
 思います。


[ 声が出た。私自身では認識していなくても、
 何かしていたのだ、と理解して。
 投げられたもうひとつの質問に>>101答えようとする。]
(121) yuma 2020/10/19(Mon) 19:21:30

【人】 微睡む揺籃 アリア

[ でもどう話したものだろう。
 そのまま話して信じてくれるものだろうか。
 といって、短気そうな彼女を前にいつまでも黙っている、と
 いう訳にはいかない。
 いつメイベルの気が変わるか知れたものではないのだ。]


 私は、ええと、こことは違う世界の、人間。
 名前は、アリア。


[ 違う名前だ。
 私のではない、けれどごく自然に出てきた名前。
 私の混乱した表情を魔の皇女は目にするだろう。]
(122) yuma 2020/10/19(Mon) 19:33:24

【人】 微睡む揺籃 アリア



 ――、えっ、あ、あ、あの、違います。
 違うんです。

 私の名前は、―
水島 ライラ
― 。


[ ふたたび私は目を見開くことになる。
 私のものではない名前。
 本当の名前は、「水島 ライラ」。
 なのにそう口を動かしてみても、
 何度繰り返してみても、
 声として出すことは出来なかったのだ。

 この世界では、私の本当の名前は「嘘」なのだと
 思い知らされるかのように。]**
(123) yuma 2020/10/19(Mon) 19:34:53

【人】 微睡む揺籃 アリア

―― 皇女の居城 ――>>127>>128>>129

[ 突拍子もない話、等と一蹴されるかもしれない。
 メイベルの反応は>>127その心配を和らげてはくれたけれど、
 次なる言葉は私を唇をぐっと結ばせた。

 嘘は付けない、と念押しするような彼女の口調。>>128
 なら、異世界の人間というのも嘘じゃないと理解してくれたんだ。
 淡い期待は生まれてすぐに潰えることになる。]

 きゃ、……な、なにっ!?

[手を取られ、立たされてメイベルに引かれ行く。
 その背の高さに不安と不審を感じたのだった。
 だって、私の身長は160cmちょうどある。
 なのに、メイベルの――
  原作中でも、
  「見た目は小さな少女」「小柄な少女の姿」なんて書かれている
  ――その彼女よりも、私の方が背が低くなっていたのだ。]
(143) yuma 2020/10/19(Mon) 22:54:00

【人】 微睡む揺籃 アリア

[ 鏡の前に立てばその事実はより明らかなものとして目に入る。
 メイベルと並んで立った身長の差は7,8cmくらい。
 彼女の口のあたりが私の目の高さになるだろうか。]

 ……み、見覚え……ない。……です。

[ その言葉はすらりと唇から出た。
 無意識に見ていたのでもない、と自分でも知りつつ。
 ふと思い出した言葉を言おうとする。]

 ……あ、でも……そう、私がイメージしてたオリキャラ?
 ……だいたいこんな感じで、って書いてた、かも……。

[ 金髪で、小柄で、目がくりっとしていて、
 好奇心の強そうな感じの少女。
 服装はキャミソール風の上に、ふわっとしたミニスカート。
 白いハイソックスに柔らかく鞣した革の靴。

 そんなイメージにぴったりだった。]
(144) yuma 2020/10/19(Mon) 23:01:55

【人】 微睡む揺籃 アリア

 
 ……え、あれ、本当だ。
   見覚えは無いけど、無いんだけど……
   ちょうどこんな感じの子って思って書いてたの!

 ……すごい! すごいよメイベル!
   うわぁ……本当にこの世界、あったんだね!?

[ 私が書いてたのはあくまで二次創作にすぎなくて、
 原作のそれとは違う解釈や独自展開なんかも入ってはいたけれど。
 日々、原作小説やコミック越しでしか触れられなかった世界に
 実際に私はいるんだ!
 感動が私のテンションを一気に上げる。
 目の前に居るのが魔王だというのも忘れて飛び跳ねてしまった。]*
(145) yuma 2020/10/19(Mon) 23:06:52
微睡む揺籃 アリアは、メモを貼った。
(a16) yuma 2020/10/20(Tue) 0:34:36

【人】 微睡む揺籃 アリア

――メイベル城――


[ 夢想するだけでしかなかった場所へ訪れることが出来た歓喜のひと時、けれど眼前の彼女とそれを分かち合うことはままならなかった。
 この世界の存在であるメイベルにしてみれば、
 言うまでもなく当然のことだったのだろうけれど。

 あぜんとした様子だったのはほんの短い間。>>155
 瞬時に冷えゆく気配、そして声。>>156>>157

 ……手っ、て?

[ そちらを見た時には、銀狼の姿が私の視界いっぱいに広がるかと思えた。平和な現代社会とはまるで違う状況の急変に私の身体は反応出来なかった。
 ――ごく一部を除いて、だったけれど。]
(160) yuma 2020/10/20(Tue) 1:18:58

【人】 微睡む揺籃 アリア

[ 思考に等しい反応速度で親指が動く。
 左へ押し、僅かに上、右、右下へ動いて、右。
 実機なら間違える可能性もあろうけれど、
 スマホなんて存在しないこの世界で入力ミスはありえない。
 一連の動作に要した時間はコンマ1秒に満たなかった。]


    
「待て!」



[ 記述が生まれ、事態が描写される。
 私の手首を食いちぎろうとする獣の顎。
 それが閉じ始める瞬間を写真で切り取ったように銀狼は動きを止めていた。マルコシアスと呼ばれたその魔獣だけでなく、他の何もかもが。]
(163) yuma 2020/10/20(Tue) 1:20:03

【人】 微睡む揺籃 アリア

[ 私以外の何もかもが止まった世界。

 動き出せば噛みちぎられることが疑いない右手を
 悠然と引き抜いて、私は気付く。

 こちらをハッキリと見る視線、その主>>158
 声を掛けた。]

 見えてるの、ね?
 メイベル、あなたには。

[ 言い終えた瞬間、銀狼の頭が私のすぐ傍を駆け抜けていく。
 仕損じることなど無いはずの獲物を逃した魔獣が、
 此方に向き直るのが見えた。]
(165) yuma 2020/10/20(Tue) 1:27:52

【人】 微睡む揺籃 アリア

 
 私を、どうしますか、メイベル。
 本当に、私はあなたを殺そうなんていう気は無いの。

 たった今襲われかけたけれど、今も、本当に、よ。
 もう一度襲いかからせても、きっとまた同じこと。
 そうして、同じ言葉を私は言うと思うの。

[ 私をどうするつもりなのか、まずはそれを探ろうと。
 交渉のカードとしては心許ない一枚きり。
 今、彼女の信頼する魔獣の攻撃を避けてみせたという。

 けれど、まだ山札は充分に残っている。
 次に引き当てる一枚がメイベルにとって有効な札かもしれないのだし。あるいは、彼女が提示する一枚が。]**
(166) yuma 2020/10/20(Tue) 1:28:11

【人】 微睡む揺籃 アリア

[ それまで傲然と私を見つめ、確かな自信を揺らがせる様子のなかった翡翠の瞳が沈み、そしてふと動いた>>169
 彼女の気配に翳るようなものを感じたのは、
 ただ単に私の気のせいだっただろうか。

 此方へ戻されたメイベルの眼差し。
 麾下の二体に襲わせる代わりに問われた言葉。>>170
 
 出来ると思います。
 ……いえ、出来ます。

[ あえて断言する言い方を試みて、それは事実だと示す。
 右手を銀狼――”彼女”だとはメイベルの言葉で初めて知った――へ向けると、虹色の煌めきが手の甲に淡く生まれた。]
(171) yuma 2020/10/20(Tue) 1:58:21

【人】 微睡む揺籃 アリア

  今から、 次に「よし」と言うまでの間だけ。

  
「 私に従いなさい、マルコシアス。」


[ 文字でなく、声でもそう出来るのだ、と自然に理解していた。
 半ば万能に近い能力なのかもしれない。
 神々の遺産>>L0といっても、神そのものではない以上
 限界はもちろん、どこかにあるのだろうけれど。]

 おいで、私の足元へ。
 うずくまって、丸くなって。

[ 銀狼に呼びかければ静かな足取りで私のすぐ傍へと近寄ってくる。そうして、私が指示した通りくつろぐ”彼女”の姿がメイベルにも見て取れるだろう。]
(172) yuma 2020/10/20(Tue) 2:06:56

【人】 微睡む揺籃 アリア

 
 そう……いい子ね。
 お腹、触らせてくれる?

[ しゃがみ込んでそう尋ねる。
 すると、艷やかな銀の毛並みをした魔獣は私――アリアの身長よりもずっと大きな体躯をごろりと横倒しにする。無防備な腹部をさらけ出す様子は最前の襲撃を憶えてさえいないかのよう。
 ゆっくりと撫でてあげると、少しずつ気持ちよさそうな声を上げてくれるようになっていった。]

 ……これくらいで、証明は良いかな、メイベル?
    良さそうなら、命令を解いてあげるね。

 だけど、マルコシアス。
 今のことはちゃんと憶えていて。

 元々の、あなたの主人に従うように戻っても。
 私を襲わないでいて。
(173) yuma 2020/10/20(Tue) 2:13:52

【人】 微睡む揺籃 アリア

 
 命令ではなくて、これはお願いなのだけど。
 ……私はあなたを襲わなかった。だから、あなたも。

[ 銀狼へそう言い聞かせて、
 メイベルに確認を取るように一度見つめる。

 そうしたのちに、私は、
「よし」
と。
 解除の合言葉を口にするのだった。]**
(174) yuma 2020/10/20(Tue) 2:14:42

【人】 微睡む揺籃 アリア

 
 ――
はい。


[ 掛けられた言葉は>>183誓約を強いるものとなって私の中に入り込む。
 目に見えて抗うべき理由はない、と思えた。
 もしかするとそれも強制する力の一部だったのかもしれない。
 だとしても、"万魔の皇女"がいかに危険な存在であろうとも、
 彼女が私を殺すことは無いのだし、と。]
(184) yuma 2020/10/20(Tue) 10:22:30

【人】 微睡む揺籃 アリア

 
 私は……メイベルの側に、ずっと居ます。



[ 勝手に唇が動いてそう声を紡ぎ出した。
 小さく目を見開くけれど、時すでに遅し。
 その制約を受け入れた証というように、ちくりとした痛みが
 左胸の上あたりに閃いた。]


 
――っ、!?



[ 気づかれないよう息を詰めて反応を隠そうとしたものの
 メイベルには容易に悟られてしまうだろう。]
(185) yuma 2020/10/20(Tue) 10:27:02

【人】 微睡む揺籃 アリア

 
 でも……ひとつ、だけ。

 質問、しておきたいの。
 答えは今じゃなくていい、もっと後で。


[ 生まれた痛みが何なのか確かめるよりも、
 投げかけておきたい問いがあった。
 一度瞼を閉じ、見開くと共にメイベルを見つめる。]
(186) yuma 2020/10/20(Tue) 10:34:26

【人】 微睡む揺籃 アリア

 


 
「私を、好きになってくれますか?」



[ 問いかけは記述ではなく、何かの変化を強いはしない。
 ただ彼女の中に刻みつけるだろう。
 私が投げかけた言葉の奥底まで至らせようと。
 今一時の感情ではなくて、いつまでも変わることのない
 最終的な結論を求めているのだ、と。]**
(187) yuma 2020/10/20(Tue) 10:34:58

【人】 微睡む揺籃 アリア

――出会いから一週間後――
>>204

 どうして私がメイベルを知っていたか、ですか?
 それはですね、――


[ 「嘘を禁じる」という強制力は解けていたけれど>>188
 つとめて飾ることなく、事実のままを語るように心がけていた。
 数日が過ぎて、尋ねられた事柄>>204へも同様に。

 この世界を私が知っているのは、元居た世界で
 創作の物語として描かれていたのが発端なのだ、と。

 とある作者が居て、この世界の有り様を記述し、描写し、
 その読者達から支持を得ていった結果、
 多くの二次創作まで生まれることになった。

 コミックやアニメといった展開にも説明は及んだろう。
 幻術魔法の存在する世界だから、理解してもらうのはそこまで
 難しいことではなかったと思いたい。]
(241) yuma 2020/10/20(Tue) 23:13:43

【人】 微睡む揺籃 アリア

 私の世界、は。
 うぅん……、ひとことで言ったら、技術が発達した豊かな世界。
 もちろん、貧しい国とか地域とかもあるけど。

 私が生まれたのは、かなり豊かで自由な国だったんだ。
 魔物とかは元から居ない……たぶんだけど、
 大抵の人はそう思ってるし、ね。


[ ひとつの疑問が胸の中で浮かぶ。
 ここは本当に、作者さんが創作しただけの世界なんだろうか。
 それとも元から別個に存在して、その様子が何かの理由で
 あの原作とそっくり一致していたんだろうか。

 確かめる方法も、確かめて得られるものがあるかも、
 分かりようのない事柄だったけれど。]
(242) yuma 2020/10/20(Tue) 23:14:32

【人】 微睡む揺籃 アリア

――出会いから一週間後・2――
>>205

「側にずっと居なさい」
と刻まれた言葉の強制力は
 思っていたよりずっと強いものだった。

 メイベルの姿が視界にないと、落ち着かない気持ちになる。
 メイベルとは別の方向に行こうとすると、足取りが重くなる。

 その逆もまた真だった。
 私の意志とは別のところで感情が動かされているみたいに、
 ほっとしたり満足したり、そんな気分が生まれてしまうのだ。

 感覚自体は快くても、どこかもやもやした気持ちになる。
 一番それを感じるのは夜、眠る時間帯のことだった。]


 もー! 服、着てってば!
 私、昨日もそう言ったのに。


[ 独特な形をしたベッドの上で大きなクッションを抱いて、
 私はメイベルを睨んで言う。視線の先には裸身のままの彼女。
 何ひとつ恥じらう様子もないのがまた腹立たしかった。]
(245) yuma 2020/10/20(Tue) 23:36:18