［　年始の朝は早い。
　　というのも振袖を着て、
　　初詣にいくつか回らなければいけないから。

　　これは祖父との約束事で、ずっと守っていること。
　　前年のお礼と、今年のお願いと、年初めに
　　続けていくことで良いことに恵まれる、なんて
　　言われているからなのかもしれない。　］


　　おじさまに振袖見て頂けると良いのだけれど…


［　今日の振袖は黒生地に大柄の薔薇を描いたもの。
　　紫と白の薔薇は綺麗で購入を即決したの。
　　知り合いを朝から呼び立ててしまっているのだけど
　　ヘアメイクまでお任せして、
　　一緒に初詣に行くことにしているの。
　　着付けが終われば、写真を撮ってもらって
　　移動中に年始のご挨拶と共におじさまへ送信。　］

　　【あけましておめでとうございます。

　　　今夜、お暇かしら？
　　　来てくださるなら、着たままでお待ちしているわ】


［　今日は1月2日。まだおじさまもお忙しいかしら。

　　移動で使ったタクシーの窓から空を見て、
　　物思いに耽ってしまったの。　　］*